世界遺産のあるまちで、“アートの秋”を楽しみませんか?「宗像みあれ芸術祭」10月から開催
コロカルニュース
世界遺産のあるまちとして有名な宗像市で、芸術祭が開催されます。メイン会場は、まさにその世界遺産の一部である宗像大社辺津宮。宗像で生まれ育った新進気鋭のアーティストから、脳科学者として活躍している中野信子さん(招待作家)まで、個性豊かなアーティストによる作品が展示されます。 【写真で見る】篠田ゆき「雲プロジェクト ‒ 宗像大社に雲を浮かせる」 ■「神宿る島」として世界遺産に登録 古代の国際交流の拠点であり、大陸から伝わる最先端の技術・文化が交差する地域であった宗像。宗像大社は日本最古の神社のひとつとして知られており、国の安寧を祈願する宗像三女神の信仰については「古事記」や「日本書紀」にも記されています。 そんな宗像の歴史を背景にはじまったのが「宗像みあれ芸術祭」です。「宗像の魅力、再発見」「子どもたちに開かれた美術体験」をテーマに、地域の未来につながる祭典を目指し、作品の展示をはじめ、さまざまなワークショップやイベントを開催。アートを通して、宗像の新しい文化を紡いでいきます。 ■「みあれ祭」とは? 宗像みあれ芸術祭は、宗像大社の「みあれ祭」と同時期に開催されます。みあれ祭は、秋季大祭の最初に行われる大切な祭事。沖ノ島にある「沖津宮」と大島にある「中津宮」の御神璽(みしるし)を、本土にある「辺津宮(へつぐう)」にお迎えする神事で、10月1日には約100隻の漁船が集まり、海上神幸を行います。船に掲げられた大漁旗が海上にはためく様子は、華やかで壮観! ■宗像みあれ芸術祭の展示作品をご紹介 宗像みあれ芸術祭では、例年5月から6月にかけて、宗像の自然・歴史・文化・風土・景観などを活かしたアート作品を公募で募集しています。 今年度の公募で大賞を受賞したのは、わらアートJAPAN。その土地のわらや茅を使ったアートを、国内外で制作しています。 宗像でつくられる巨大な「わらくじら」は、地元農家の協力によって集められた宗像産のわらを使用。9月に開催された市民参加型のワークショップを通して制作され、宗像大社の境内に設置されます。その制作風景は、芸術祭のInstagramでも見ることができます。 参加作家の中には、宗像で生まれ育った若き新人アーティストも。海洋ごみの問題に着想を得た作家の河谷來明さんは、ペットボトルごみを素材とする作品を発表。宗像市の花である「カノコユリ」をデザインしました。 境内を彩る300個のカノコユリは、地元の商業施設でワークショップを開催し、地域住民とともに制作。宗像の豊かな自然の中に、人々とともにつくりあげた上品で美しい花々が咲き誇ります。 招待作家として参加する脳科学者の中野信子さんは、宗像三女神の降臨の地とされる古代祭場である「高宮祭場」横、高宮斎舎を作品の一部として、インスタレーション作品を制作。 鬱蒼と生い茂る木々に囲まれた神秘的な空間に展示されるのは、「生まれ直し」がテーマのインスタレーションです。高宮祭場階段では、展示作品へといざなうサウンドアーティスト・橋本次郎さんによるサウンドインスタレーションも。 メインプログラムの参加アーティストは8名。宗像大社休憩所や祈願殿、宗像ユリックスなどでは、写真展やワークショップなどの関連プログラムも開催されます。