中南米で2か月“共闘”も…引退4選手から学んだこと 元オリ右腕が先輩に贈ったメッセ
T-岡田とはともにプエルトリコのWLに出場
そして比嘉幹貴さん。 比嘉さんには、投手としてプロでやっていく心構えを教えていただいた。特に印象に残っているのは救援の心構え。抑えたとき、打たれたときのどちらも、その日は喜び、悔しがり、反省をするけど、日付が変わったら気持ちを絶対に切り替えるということだった。長いシーズンがある野球は、良いときもあれば悪いときもある。それに振り回されず、安定した成績を残し続ける比嘉さんからのアドバイスは特に響いた。 比嘉さんも来季からは、1軍投手コーチを務めるとのこと。たくさんの引き出しを持つ比嘉さんは、若手投手陣にとって最高のコーチになることは間違いないと思う。 最後はT-岡田さん。 Tさんとは、阪神に在籍する漆原(大晟)投手と3人で、2か月ほどプエルトリコのウインターリーグへ行った仲だ。プエルトリコに行くまではそれほど関わりがあったわけではなく、正直なところ怖そうな印象を持っていたが、一緒に生活してみると歳の離れた僕たち2人にもすごく気を遣ってくれて、優しさが伝わってきた。 それ以来、僕がオリックスを離れるまでとてもお世話になり、大先輩ながらお兄ちゃんのような感覚で甘えさせてもらった。Tさんは一度球団から離れるということで、解説などで目にする機会がたくさんありそうだ。個人的には、Tさんは将来のオリックスに必要な人だと思うので、何らかの形でチームを支えていってほしいと勝手ながら願っている。 僕が入団当初からオリックスに在籍していた大先輩4名が今年で引退となった。 悲しく寂しい思いもあるが、野球人としてもひとり人間としても素晴らしい4名は、これからのオリックスに力を与えてくれるだろう。僕も今は離れているが、高卒から7年間お世話になったオリックスに恩返しができるよう、引き続きいろいろなことに挑戦していきたいと改めて思った。
「パ・リーグ インサイト」鈴木優