【ハイライト動画あり】ラグビー日本代表、ディフェンスで粘れず。オールブラックスに大量失点の敗北
前半20分、マキシがマッケンジーに激しいタックルを見舞って落球を誘い、このボールをLOワーナー・ディアンズが足にかけ、転々とするボールを自ら確保してトライ。NZの俊足WTBセヴ・リースを振り切った逆転トライに、この日最高の歓声が上がったが、タックルの際にボールがマキシの腕に当たっており、映像判定の結果はノックオンでトライキャンセルとなる。ここが流れの変わり目となった。
「試合を20分ずつ、4つのブロックに分けると、前半の残り20分で29失点しています。トライキャンセルで感情面が落ちるところがあった」と、試合後、エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチは語った。この直後のスクラムからのトライを防ぐことができていれば拮抗した展開に持ち込めただろう。あまりにも簡単にディフェンスを破られたことを感情のせいにはできない。ディフェンスのコネクションが切れる場面はこの後も頻発した。密集周辺はよく止めていただけに、タッチライン際を簡単に破られるのは大きな課題だ。23分には、PR竹内柊平のジャッカルで取り戻したボールを、NZのCTBビリー・プロクターの瞬時のジャッカルで奪い返され、最後はFLサム・ケインにトライを決められた。ここでも左タッチライン際のテレアに3人のタックラーが吸い寄せられた。前半だけで43失点では勝つ流れは作れない。
後半に入って、さらに1トライを追加された日本代表は、テストマッチデビューとなるPRオペティ・ヘル、HO原田衛、FL下川甲嗣らスピードある選手を次々に投入して反撃開始。テストマッチデビューとなった松永拓朗も立川に代わってSOとして及第点のプレー。FB矢崎由高が大きくゲインし、CTBディラン・ライリーがタックルを交わして抜け出すなど、何度もチャンスを作ったが、トライは取り切れず。前半28分、ヘルがラックサイドを抜け出し、立ちはだかるマッケンジーをステップで抜き去ったトライは静かになっていた観客席を大いに盛り上げた。しかし、最後はNZ代表でのテストマッチデビューとなったWTBルーベン・ラヴに2トライを奪われ、64-19と突き放された。