飯塚事件・元死刑囚の再審可否 福岡地裁きょう判断 「女の子を見たのは事件当日ではない」「坊主頭の男を見た」焦点は2つの新証言 司法の判断は
32年前、福岡県飯塚市で小学1年の女の子2人が殺害された「飯塚事件」。死刑が執行された元死刑囚の2度目の再審請求について、福岡地裁は5日午前10時に、裁判のやり直しを認めるかどうかの決定を出します。 【写真で見る】女児2人が殺害された飯塚事件 焦点は、弁護団が提出した2つの新証言。 死刑が執行された元死刑囚の再審が認められたことはこれまでになく、司法の判断が注目されます。 ■「飯塚事件」とは 1992年2月、福岡県飯塚市で登校中だった小学1年の女の子2人が行方不明となり翌日、約20キロ離れた山中(当時の甘木市・八丁峠)で遺体となって見つかりました。 事件から2年後の1994年、久間三千年元死刑囚が逮捕され、殺人などの罪に問われました。 裁判で、久間元死刑囚は無罪を主張しました。一方、裁判所は約11年に及ぶ審理ののち、遺体に付着していた血液と元死刑囚のDNA型鑑定の結果や目撃証言などから死刑を言い渡し、2006年確定しました。 ■確定判決から2年異例のスピードで死刑執行 そして、久間元死刑囚の家族らが再審請求の準備を進めていた2008年、刑の確定から2年という異例の早さで死刑が執行されました。 ■第1次再審請求は棄却 死刑の執行から1年後、遺族らは「遺体に付着した血液が久間元死刑囚のものと一致したとするDNA型鑑定は誤り」として裁判のやり直しを請求しました。 飯塚事件弁護団・徳田靖之弁護士(2009年10月)「久間三千年さんについての再審請求書を福岡地方裁判所に提出いたしました」 福岡地裁は「当時のDNA型鑑定についてはその証明力をより慎重に検討すべき状況にいたっている」と指摘したものの、「DNA型鑑定以外の証拠でも目撃情報などの状況証拠を総合すれば、高度の立証がなされている」として請求を退けました。 ■2度目の再審請求 2021年に遺族らは、新たな目撃証言などをもとに2度目の再審請求を行いました。 弁護団が提出した主要な新証拠は2つ。2人の目撃者の証言です。
【関連記事】
- 「戦車ですら破壊できる」ロケットランチャー 誰が何のために 専門家は「暴力団が人目につく場所に捨てるとは考えにくい」
- 飯塚事件・元死刑囚の再審可否 福岡地裁あす判断 「女の子を見たのは事件当日ではない」「坊主頭の男を見た」焦点は2つの新証言 司法の判断は
- 「私は生き方ではなく守り方を間違えた」携帯電話の充電コードで愛する9歳の息子の首を絞めた母親 裁判で浮かび上がる苦悩と葛藤
- 税金のブラックボックスは国会議員だけではない 全国で最も海外視察が多い福岡県議会「費用知りたいなら情報公開して」 してみたら・・・1か月たっても公開されず
- 盗撮「最初は中学生のころ。これまでに数百回繰り返した」30代男性が逮捕されるまで そして今