阪神の開幕対戦カード、ヤクルト“007”が新外国人ボーアを要警戒!「バースに似たシルエットで脅威」
阪神の新外国人、ジャスティン・ボーア(31)とジェリー・サンズ(32)の2人が3日、沖縄・宜野座キャンプで3日連続のランチ特打を行い、4番候補のボーアは、打ち損じが柵越えするほどのパワーをアピール。開幕カードの対戦相手ヤクルトの”007”は「脅威の長打力。バースにタイミングの取り方が似ている」と警戒令を発令した。昨季、リーグ屈指の勝利方程式を持ちながら4番不在、本塁打不足に苦しんだ阪神だったが、ひょっとすると、今季は悩める問題のひとつが解消されるのかもしれない。
素手打ちで脅威パワー
「え? あれが入るの?」 ネット裏でボーアのランチ特打を見守っていたヤクルトの阪神担当スコアラー山口重幸氏が声をあげた。詰まった打ち損じ。ポーンと上がってしまった打球の角度は、どう見ても「ライトフライ」のそれだったが、打球は、グイグイ伸びてライトの芝生席ではねた。 しかもフルスイングに見えない。右足の上げ幅もスタンスも狭く7、8割の力の入れ加減で軽く振っているように見えるのだが打球が飛ぶのだ。センター方向にもオーバーフェンスした。 「3日間、見てきたけど、今日が一番良かったんじゃないですか。外国人だけは、オープン戦からの実戦を見てみないことには、なんとも評価が難しくて、どう変わるかわからないんですが、脅威の長打力だとは思います。フルスイングしていないのに、軽々とセンターバックスクリーンを打球が超えていきます。ホームランバッターの打球ですよね。開幕カードは、狭い神宮球場ですから、この日の打球みたいに打ち取ったようなライトフライをホームランにされると怖いですよ。30本くらい打ちそうに感じますよ」 3月20日からの開幕3連戦のカードは、”打ち下ろし球場”とも言われている狭い神宮球場でのヤクルト戦。そのヤクルトの”007”が阪神の4番候補を警戒するのも当然だろう。 身長193センチ、体重122キロの巨体は迫力満点。 メジャー6年間で通算92本塁打。2017年には、オールスターのホームランダービーに選ばれたほどのパワーはダテではない。ここ数年、阪神に来た外国人の中では一番のパワーだろう。 「バットの感触を感じていたい」とバッティンググローブを使わず素手で打つのも異色だ。 韓国で33本、37本を打って来日したロサリオがパワー自慢で春季キャンプの段階では、3試合連続で一発を放ち「やれる」と評判だったが、結局、打率.242、8本塁打と結果を出せずに1年で去った。飛距離とパワーというポテンシャルの部分ではボーアが遥かに上に見える。