建築士なのに「建売住宅」に住む深いワケ。 なぜ夫婦は「自分で設計した家」を諦めたのか?
② 将来子どもにかかるお金がわからないことに対する不安
住宅購入とは人生の中でもトップレベルで高額な買い物です。大袈裟かもしれませんが、家の購入金額によってその後の人生をも左右されてしまいます。普段目にしない大きな金額を前に、住宅購入を決断できない方も多いのではないでしょうか。実際、私もその一人でした。特にまだ小さい子供たちにかかる将来のお金に対する不安が大きかったです。 私たち夫婦が出した結論は、背伸びをしないで心に余裕をもてる金額で家を購入するということ。子供たちが何か夢を見つけたとき、安心してサポートできるように…。この時点で無理のない範囲で持ち家を持つことを考え、建売住宅や中古の一戸建て等も視野に入れて検討をし始めました。
③ 楽しい暮らしが叶いそうな建売住宅との出会い
視野を広げて物件を探すうち、少し特殊な土地に建つ建売りと出会って、とんとん拍子で購入までに至りました。 宅配の方が家を見つけることが出来ない程、目の前の通りからはわかりにくい旗竿地の家です(笑)そんなちょっと変わった土地もお気に入りですが、間取り自体も自分たちの工夫次第でとても快適な生活が出来ると思いました。特に工夫次第で変わると感じた点は、家事動線やライフステージの変化へ対応のしやすさという点です。(ここに関しては、今後の記事でも詳しくお話していきたいと思っています。)
建売住宅は注文住宅とは違い、自分たちの理想の間取りをつくることは出来ません。 しかし、工夫次第で自分たちに合った理想の暮らしに近づけることは可能であると思っています。まさに、出会った建売住宅は、様々な暮らし方が出来ると思い購入を決断することにしました。
新しいことに挑戦する勇気をもつことができた
建売住宅の購入をきっかけにキャリアにおいても大きな転機が訪れます。新卒で入社し9年間務めた住宅会社を辞めフリーランスとして挑戦する決断を出来たことです。 このような大きな決断をすることが出来た理由のひとつに今の自宅購入があります。無理のない住宅ローンを組むことができたことで、私自身のキャリアプランの選択肢が広がりました。「住まいが私の人生を変えた」……大袈裟に聞こえるかもしれませんが、暮らしだけでなく自分のキャリアまでもが変わってしまったから驚きです。また、会社員時代よりも暮らし方に対する引き出しが増えています。家は買ったらゴールではなく、住み始めてからがスタートです。住宅購入をきっかけに、暮らし方を工夫することで今の住まいをより好きになってもらいたいという気持ちが今まで以上に強くなりました。