専業主婦だった母が私にしてくれた「あたりまえ」のことが、自分にはできない…。令和の共働き母親が抱える“苦悩”
じゃあその『葛藤の落としどころ』って何なの?って話です。これもそれぞれのお家による『選択と集中』になると考えます。両親は常にお家にいないけど、共働きだからそこそこ蓄えができる。よって中学受験や各種進学時にお金の工面をそこまで考えなくてよいかもしれない。一方で、両親のどちらかがお家中心の軸で動いていると資金面で大変な部分が出てくるかもしれません。 もしかすると、共働きが増えている昨今、我が子達にしてあげられないこと、彼らが『親にしてもらっていない日常のあれこれ』は、これからの日本の当たり前かもしれない。 ■保育園、学童はデフォルト ■鍵っ子頻度多い ■両親が働いている ■習い事などは全て自分で支度をして行く ■親戚や祖父母が近所にいる訳ではない こうなると、子ども達が求めてくるあれこれも変わってくる。 これは我が家だけかもしれませんが、住まいに関しては駅や学校に比較的近く、お部屋は広すぎない方がいい!という要望が子ども達から強く出ています。実際、ここ数年で学区内の中古物件やマンションをいくつも観に行きましたが、今のお家が良いと言って譲りません。 広いお家に引っ越そうか?と言っても「広いお家は怖い!窓とかいっぱいあったら嫌!」と反対されます。現在、約50平米マンションに5人暮らし。友人や会社の人にお家の広さの話をするとみーんな声を揃えて「狭くない?」と驚きます。首都圏ではなく地方都市に住んでいるため、駅からの近さやエリアを考えればマイホームも手が出せない訳ではない。でもでも、鍵っ子はちょうど良いサイズらしい。
昭和・平成中期に子供時代を過ごした私の母は、常にお家にいました。いない日なんてあったっけ?というくらい。お家は80平米ほどのマンションで狭すぎることはないですが、小学校中学年くらいから、個室が欲しくてたまりませんでした。お姉ちゃんと2人部屋だったことにも若干不満。 待てよ?これも当たり前に『家に母がいる』からこその発想だったかも。 個室欲しい!というより、既に子どもだけの時間も結構あるのが鍵っ子。 我が家は、私達夫婦がそれぞれ18時半以降にならないと帰ってこない環境。リビングで過ごしていても大人がいないから特に小言を言われるわけでもなく1人、もしくは兄弟2人になれる。それぞれマンガを読んだり、ゲームをしたり好きなことをしています。そりゃ、個室が欲しくてたまらない!という発想にはならないか。 これが良いかどうかは分かりません。ただ、小学校に入ってから何回か聞いた事があります。 「お母さんかお父さんが仕事を辞めて、家にいた方がよい?」 という質問を。以前は「別に働いてくれて良いよ~家にいても嬉しいし~」というどっちつかずの意見もありました。んが!最近は違っています。特に、夏に思い切って我が家にとって大金を投資してシンガポール旅行に行ったことも大きなきっかけです(子ども達はとーっても楽しんでいました)。 「また旅行に行きたいから、お母さんもお父さんも頑張って働いて!中学受験ができるのも共働きだからでしょ。大丈夫。お家で待つの慣れてきたから!」 と何とも頼もしい?意見をもらう昨今です。 ということで、子ども達の後押しを受け、私は親世代とは全く違うフルタイムでガンガン働くという日常からしばらく抜けられそうにないです。これもこれで、疲れることもあるのですが… まぁ、子ども達のおかげで働けているのも事実。ありがたいと思いつつ、今日も重い足取りで会社に向かうとします。
Profile ・ぽに 関西在住。約50平米のマンションに3歳・小2・小4の男の子3人、モーレツサラリーマンの夫と5人暮らし。出張多め、両家遠方、夫婦共に研究職。ワンオペや出世の厳しさ、家事・育児の奮闘を書いたブログが人気になり書籍化された【ススメ共働家】。つまずき、転び、前のめる共働きの日常と現実を軽快に発信し続けている。