企業がスポーツを通じてみらいを担う子どもたちを支援する想いとは?〔前編〕
全国チェーンであるくら寿司の店舗としては、すべての食材に化学調味料、人工甘味 料、合成着色料、人工保存料を使用せず、たとえば人気の品「まぐたく」に使用されている無添加の「たくあん」のように「食」を通して人々に健康を働きかけている。そんななか野球大会開催を通した子どもたちへの支援を続けて5年の月日が流れた。小山さんは大会に参加する選手たちと関わるなかで、子どもたちにどのような気持ちを抱くようになったのか。 「コロナ禍を経て思ったのは、野球ができることへの感謝の気持ちと喜びをまずは感じてほしいということ。野球をやるとなると、周りの保護者やボランティアの方々、大会を運営している方のサポートがあって野球ができています。あとは団体競技ですから、お互いがお互いをリスペクトしながら同じチームや相手チームの子たちを称えながらプレーしてほしい。私たちは健康、食に関わる企業ですので、スポーツを通じて体を動かすこともそう。また、練習したあとはぜひくら寿司にきて、食事という観点からも健康的な体つくりをしてほしいと思います」 また、小山さんが野球大会開催を通して子どもたちへ訴えたのは「スポーツを通した人間形成」の重要性。「くら寿司・トーナメント」は小学生の大会として行われているが、中学、高校とカテゴリーが進んでいくなかで、野球の道を極めまい進する人もいれば、ほかの分野に進む人も出てくる。そんななかでも幼少期の野球チームでの経験は今後の一人ひとりの人生にとって小さくない財産をもたらすと考えている。
「スポーツをすることは人間性の構築において重要な要素を占めると思っていて、なかでも団体競技をやることで、周りとのコミュニケーションの図り方を勉強したり、お互いを称え合うことを小 学生のうちから経験できるのがすごく大きい。(くら寿司・トーナメントという)一つの目標に進んでいくことを体感することは大人になって社会人となっても生かされます。ただ単に野球を極めるだけでなく、社会において活躍できる人材の育成にも少なからず結びついていくんじゃないかなと思っています」 くら寿司ではこれまでも、サッカー大会を支援し、大相撲の開催にあたっての懸賞幕の提出や、メジャーリーガーの大谷翔平が所属したロサンゼルス・エンゼルスの本拠地、エンゼル・スタジアムに看板を設置するなど、スポーツにベクトルを向けた動きを行ってきた。そんななかで、未来の子 どもたちに野球大会を通しての支援目的に協賛に加わった「くら寿司・トーナメント」がコロナ禍の苦難も乗り越えて、第5回実施までこぎつけることになった。
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