子どもにイライラしてしまうお母さんはどうしたらいい? 「ぐりとぐら」生みの親・中川李枝子さんがお母さんたちに直接語りかけたこと
また、17年間保育士を務め、作家として子どもに携わってきた経験から、子育てにはそのときどきの流行があるとも。「叱らない」「とにかく褒める」など最近はやっている育て方ができないからと、自分を責める必要はありませんよ、と母親たちに語りかけた。優れた児童文学を読み、理想の母親像は自分で見つけましょう、とアドバイスしたうえで、自宅から持ってきた『小さい牛追い』『あらしの前』(ともに岩波少年文庫)を薦めた。中川さん自身、『小さい牛追い』に登場する4人の子どものお母さんに深く学んできたという。
子どもの声は騒音か?
昨今議論になっている「子どもの声は騒音か?」という問題についても中川さんは語った。「保育園が『騒音問題』として扱われるニュースを見て、日本人はここまで変わってしまったかと悲しい思いです」という読者(80代、女性)の手紙を紹介し、話し合うことが大切だと語った。子どもの顔を見て、声の主が分かるとお互いの事情を思いやれるようになる、とコミュニケーションの大切さを語った。
デイリー新潮編集部
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