ランサムウエア「フォボス」運営トップの露国籍男を訴追 米司法省、10カ国と共同捜査
警察庁は19日、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)の「フォボス」を運営したとして、ロシア国籍のエフゲーニー・プティーツィン被告(42)を米司法省が起訴したと発表した。日本国内でも2020年以降、少なくとも約20件の被害が確認されており、日本を含む10カ国が共同捜査していた。 【グラフでみる】昨年1年間におけるランサムウエアの感染率と身代金支払い率 警察庁サイバー捜査課によると、フォボスを運営するグループは18年から活動を始め、世界中の1千以上の公共・民間機関を攻撃し、被害額は1600万ドル以上に上るという。 22年に大阪急性期・総合医療センター(大阪市)がサイバー攻撃を受けて大規模なシステム障害が発生し、電子カルテが使えなくなった事件にも関与したとみられている。 プティーツィン被告はグループの統括役だった。韓国警察が逮捕し、米連邦捜査局(FBI)に身柄を引き渡していた。