リンゴの搾りかす〝段ボール〟に 有効利用で環境優しく
JAアオレンは、りんごジュースの製造で発生する搾りかすを活用した段ボールを開発した。米と野菜を原料にクレヨンを製造する青森市の「mizuiro(ミズイロ)」と共同で着手。製品としての段ボールへの活用は、日本で初めてという。 3層構造となっている段ボールの表面紙に、リンゴの搾りかすを10%配合。アオレンでは、自社のシーズンパック限定商品「旬の林檎(りんご) 密閉搾り」の梱包(こんぽう)資材を2万ケース分作った。今月から全国に向けて出荷している。 搾りかすの新たな活用モデルとして青森県から全国へ発信し、資源を有効活用し環境に優しい社会の実現に向けた取り組みで持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献する。 アオレンの小笠原康彦会長とミズイロの木村尚子代表、段ボールを製造するレンゴー青森工場の長谷川徹部長代理らは、弘前市役所を訪れ、櫻田宏市長に取り組みを報告した。 小笠原会長は「リンゴ産業全体で循環型社会に役立てて、持続可能なリンゴ作りにつながっていければと考えている」と力を込めた。木村代表は「果物の搾りかすを使った段ボールを全国のスタンダードにしていきたい」と話した。
日本農業新聞