【NBA】JJ・レディックを新たな指揮官に選んだ理由をレイカーズのオーナーが語る「レディックにはそのビジョンがあった」
「若い選手の育成に本当の意味で賭けてくれる人物」
レイカーズのオーナーを務めるジーニー・バスがロサンゼルスの地元ラジオ番組『Petros and Money』に出演。JJ・レディックとともに体制変更を推し進めるレイカーズの今後について語った。 「我々はこれまでとは違う方法を採ろうとした。レディックにはそのビジョンがあった」とバスは言う。「若い選手の育成に本当の意味で賭けてくれる人物を探し、その適任となるのがJJだった。仕事とは積み重ねがモノを言うもので、いきなりのホームランは期待しない。チームに確立すべきものを彼が築き上げるまで、しっかりと時間を与えたい」 「今現在、選手たちは義務ではないにもかかわらず練習に参加して、一生懸命に取り組んでいる。ネイト・マクミランとスコット・ブルックスを擁するコーチングスタッフにはJJを支えるだけの知識と経験がある。JJもNBAで様々な経験を積み、このリーグがどんなものかを熟知している。彼は素晴らしいリーダーになる」 現役引退後はコメンテーターをやっていたレディックの指導者としての経験不足を懸念する声もあるが、今のところファンは彼がもたらすフレッシュな雰囲気を歓迎しているようだ。ただ、レイカーズのヘッドコーチの何が難しいかと言えば、大都市の超人気クラブであるだけにファンの要求がしばしば現実離れすることだ。チームが上手く機能しない時、勝てない時に、ファンは我慢していられないし、メディアも騒ぐ。その時にバスが「しっかりと時間を与えたい」という考えを貫けるかどうか。 セカンドエプロンの導入により、スター選手をかき集めたチームで優勝を狙う方法は使えなくなる可能性が高い。レイカーズは年末に40歳を迎えるレブロン・ジェームズがいまだ高いパフォーマンスを維持しており、彼が元気なうちにもう一回優勝したいところだが、そのためにチームの将来を投げ捨てるつもりはない。 むしろその逆、若手を育てる仕組み作りに着手した。レイカーズは若手育成に定評があると言われるが、タレントを輩出するのは勝てない時期であり、優勝争いのできるチーム力を維持しつつ若手育成に注力できているわけではない。その流れを変える役割を彼らはレディックに託した。あとは成果が出ることを期待しつつ、バスを始めとした経営陣が目先の出来事に惑わされることなく見守るしかない。