今年のセンバツは東日本が優勢か!? 投打のバランスで西日本を上回る! 過去10大会は近畿勢が5回優勝と圧倒的強さ
第96回選抜高等学校野球大会の32校が決定した。今年は東日本が強いのか、西日本が強いのか? 【一覧】センバツ出場32校
過去10年では近畿地区が圧倒!
2013年からの過去10大会を見ると、近畿勢が群を抜いて強い。優勝、準優勝だけ見ても計9回ある。 優勝 5回(大阪桐蔭 17年、18年、22年、龍谷大平安 14年、智辯学園 16年) 準優勝 4回(履正社14年、17年、智辯和歌山 18年、近江 22年、報徳学園 23年) とくに大阪桐蔭の強さは際立っており、根尾 昂投手(中日)、藤原 恭大外野手(ロッテ)などが甲子園に登場した17年~18年では春夏合わせて4回出場していて、センバツはいずれも優勝。18年は夏も優勝と、まさに黄金時代だった。2022年にも優勝。この大会では大会記録となる11本塁打を記録している。ちなみにベスト4も2回(2015年、2023年)達成している。 また近畿勢同士の決勝戦は2014年の龍谷大平安vs履正社、2017年の大阪桐蔭vs履正社、2022年の大阪桐蔭vs近江と3回も実現。2010年代のセンバツは近畿勢が一時代を作った。 一方、東日本勢も近年、少しずつ盛り返している感じはある。2019年には東邦(愛知)vs習志野(千葉)の東日本同士の決勝もあり、2021年は東海大相模(神奈川)が優勝、2022年は浦和学院(埼玉)、國學院久我山(東京)がベスト4。浦和学院は強打で勝ち上がり、そのパワーは近畿の学校に負けていなかった。そして昨年のセンバツでは山梨学院(山梨)が報徳学園(兵庫)を破り、初優勝。夏も慶應義塾(神奈川)が甲子園優勝を果たし、10年ぶりの関東勢が春夏で甲子園優勝を果たした。
今年の戦力でみると東日本が優勢か?
では今年は、どちらが優勢かといえば東日本だろう。特に関東勢の躍進に期待がかかる。昨秋の明治神宮大会では作新学院(栃木)が準優勝、関東一(東京)がベスト4。関東一は大阪桐蔭を破ったことも話題となり、秋の全国大会での実績は関東地区に分があった。 両チームに共通するのは、強打、機動力を兼ね備え、粘り強い試合運びができ、パワーピッチャーを備えていること。作新学院には最速147キロ右腕・小川 哲平投手、関東一には145キロ右腕・坂井 遼投手(関東一)がいる。 近年の関東の強豪はきめ細かさの上に、パワーを兼ね備えたチームが多い。強力打線の健大高崎(群馬)はプロ注目の箱山 遥人捕手を中心に強打者が揃い、佐藤 龍月投手(1年)、石垣 元気投手(1年)と140キロ中盤の速球を投げ込む投手を擁し、選手の個々のポテンシャルは全国トップクラス。常総学院(茨城)は149キロ右腕の小林 芯汰投手(2年)、プロ注目のスラッガー・武田 勇哉内野手(2年)と投打の柱がいる。 桐光学園、健大高崎を破って、3年連続で関東大会決勝進出の山梨学院は戦略の上手さ、粘り強さが群を抜いている。 秋では多くの好投手を攻略し、機動力の高さは一級品の中央学院(千葉)も躍進が期待できる。 関東地区は個々の選手のレベルが他地区に比べて高く、投打ともに揃っているのが強み。かといって個人に頼るチームスタイルでもない。そこが躍進が期待できる点だ。