じつは花火師、じつは教員・・・パリ五輪で話題の日本人審判 NBAスターに詰め寄られる場面も
パリ五輪も残すところあと6日。10個の金メダルをはじめ、合計26個のメダルを獲得(5日22時時点)した日本人アスリートの活躍が連日報じられていますが、日本人審判の日常や横顔、試合中の一挙手一投足にも注目が集まっています。
■老舗花火店の15代目 柔道審判の天野安喜子さん
「普段ですと、この時期は各地の花火大会の打ち上げがあるので、いろんなところを回っていますが、今回は特別ですね」 東京・江戸川区にある360年以上続く花火店「宗家花火鍵屋」。この老舗の花火店の15代目当主・天野安喜子さんは、パリ五輪の柔道競技で、唯一の日本人審判を務めています。 1986年に行われた柔道・福岡国際女子選手権で銅メダルに輝いた後、花火店の15代目当主として家業を継ぐだけでなく、江戸川区内の道場で柔道の指導にも励む天野審判。 パリ大会で審判を務めた試合後、SNSには「待て、始めがわかりやすい」「世界一の審判だ」と、天野審判の審判力を絶賛する声が相次ぎ投稿されました。 花火店の従業員によれば、天野審判は例年、この時期は各地で行われる花火大会の為に、あちこちを回って花火をあげているようですが、パリ五輪の今年は花火師としての仕事を特別に休み、審判業に専念しているといいます。 打ち上げ花火は秋頃まで各地で開催され、パリ帰りの花火師・天野審判が打ち上げた花火をどこかで見られる可能性もありそうです。
■NBAスターに「激詰め」?バスケ審判・加藤誉樹さん
あまりにも豪華すぎるシーンとして、SNSで話題になった映像。中央に映るのは、バリ五輪のバスケ競技で審判を務めた加藤誉樹審判ですが、その周囲を取り囲むのは、アメリカ代表のNBAスター選手達です。 実はこのシーン、加藤審判のジャッジに"キング"の愛称で知られるレブロン・ジェームズ選手(ロサンゼルス・レイカーズ)や3ポイントシュートの名手・ステフィン・カリー選手(ゴールデンステイト・ウォーリアーズ)、さらにケビン・デュラント選手(フェニックス・サンズ)やアンソニー・デイビス選手(ロサンゼルス・レイカーズ)といった、NBAのスーパースター達が説明を求めている様子を捉えたものです。 バスケ選手の両親の元に生まれた加藤審判は、2008年までプレーヤーとして活動した後、審判としての経歴をスタートさせ、日本の国内バスケリーグ・BリーグやNBAサマーリーグ、バスケワールドカップでも審判を担当しました。 パリ大会でも、優勝候補筆頭のアメリカ男子代表戦など、複数の試合で審判を務め、スター選手に詰め寄られても全くひるまず、一貫して毅然としたジャッジを披露した加藤審判員。SNS上では「怖いけどうらやましい」「立ち振る舞いがかっこいい」との声が投稿され、Bリーグで8年連続8回の最優秀審判賞に輝いた加藤審判の高い技量にも注目が集まっています。