「必要以上に劣等感を抱いてしまって…」甲子園で“全国制覇→準優勝”の名門が秋大会敗退で「3季続けて全国不出場」の異例…監督が語ったホンネは?
「今年の秋から、仙台育英の“第3期”が始まった」
宮城大会4連覇を懸けた21年の夏に敗れ、敗因をくまなく検証して臨んだ新チームの秋も、投手陣を整備しきれずセンバツ出場を逃した。そんなチームが22年の夏に全国制覇を成し遂げたように、今度も仙台育英は新たな力を携え、また甲子園に帰ってくるだろう。 「今年の秋から、仙台育英の“第3期”が始まったと思っているんです」 須江が自信を覗かせるように、今度は声を張る。 「僕が仙台育英の監督になって、ただただ目の前の勝利に向かってチームを作ってきたのが“第1期”。22年に優勝してから今年の夏までが“第2期”と位置付けているんです。ありがたいことに、第3期のスタートとなる今年の選手たちは、先輩たちの負けの悔しさというものをしっかりと理解してくれていますから。これからスキル、フィジカル、メンタリティをうまく運営してくれるでしょうね」 東北に厳しい冬が訪れる。 葉を全て地面に落とし、風雪にさらされながら、春に新芽を吹かせるために耐え凌ぐ木立は、実に逞しい。 第3期を迎えた仙台育英はきっと、そんなチームになる。 <後編へつづく>
(「野球クロスロード」田口元義 = 文)
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