【追悼】マルチェロ・ガンディーニの遺した名車を振り返る 50選 後編 伝説の自動車デザイナー、逝く
デ・トマソ・ビグア(1996年)
この2シーター・クーペ・カブリオレは当初デ・トマソ・ビグアを名乗っていたが、1960年代のマングスタの名を引き継ぐことになった。その後、資金提供や商標権移転など紆余曲折を経てクヴェール(Qvale)社からマングスタとして販売されることになる。 その後、クヴェールがMGローバー傘下に入ったことで、マングスタも2002年に生産終了。わずか284台しか販売されなかった。その後、マングスタのプラットフォームを流用したMG XパワーSVが登場している。
ストーラS81(2000年)
1919年に設立されたストーラは、知名度こそ低いものの、デザインとプロトタイプ製作で100年におよぶ歴史を持つ伝統的な会社だ。ガンディーニ氏との関係は、1980年代後半のブガッティEB110の開発から始まった。1996年、ストーラは自社の技術力を示すコンセプトカーとしてS81の製作を開始する。 ランチエ・ストラトスのオリジナルデザイン発表から30年が経過していたため、ストーラはガンディーニ氏にストラトスの21世紀バージョンの製作を依頼した。最終的に、クアトロポルテと同じマセラティ製V8エンジンをミドマウントするプロトタイプが完成し、2000年のトリノ・モーターショーで発表された。走行はできないようだ。
ストーラS86ディアマンテ(2005年)
S86ディアマンテのデザインは、2005年のジュネーブ国際モーターショーの直前に発注された。ガンディーニ氏はわずか5週間でデザインを仕上げ、コンセプトカー完成にこぎつけた。
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)