【追悼】マルチェロ・ガンディーニの遺した名車を振り返る 50選 後編 伝説の自動車デザイナー、逝く
ランボルギーニ・ディアブロ(1990年)
カウンタックの後を引き継いだディアブロは、見た目は少し丸みを帯びたかもしれないが、中身は変わらずモンスターだった。初期の5.7L車は最高出力485psを誇るが、2001年の生産終了時には排気量6.0L、最高出力575psに達した。
デ・トマソ・パンテーラSi(1991年)
デ・トマソ・パンテーラが初めて世に出てから20年後、ガンディーニ氏による復刻版が発表された。「Si」と名付けられたこのモデルは、オリジナルの構造、ドア、窓ガラスはそのままに、その他の部分を可能な限り最新のものに変更している。 ソフトなラインながらも重厚感のあるルックスで、パンテーラは見事に生まれ変わった。しかし、わずか44台しか生産されず、そのうち4台はコーチビルダーのパヴェッシによってタルガに改造された。
ブガッティ035(1991年)
1980年代後半にロマーノ・アルティオーリ氏がブガッティを復活させたとき、4名のデザイナーに特別なスーパーカーを提案するよう依頼した。その4名とは、パオロ・マルティン氏、ジョルジェット・ジウジアーロ氏、ヌッチオ・ベルトーネ氏、そしてマルチェロ・ガンディーニ氏である。 選ばれたのはガンディーニ氏のデザインだった。角ばったドラマチックな造形で、4台のプロトタイプが作られた後、EB110へ発展していくことになる。しかし、プロトタイプ(写真)はガンディーニ氏の作品であったが、EB110はジャンパオロ・ベネディーニ氏が手がけた。
日産AP-X(1993年)
1990年代初頭、非常に近未来的なスポーツカーが日産から登場した。AP-Xだ。S-13型シルビア、あるいはZ32型フェアレディZの後継車として発売されてもおかしくなかった。 フロントに3.0L V6を搭載し、CVTを介して後輪を駆動する。ハッチバックの実用性と驚くほど保守的なインテリアを備えたAP-Xだが、残念ながら日の目を見ることはなかった。
マセラティ・クアトロポルテIV(1994年)
ガンディーニ氏が提案したクアトロポルテII(QP II)は失敗に終わったが、第4世代のクアトロポルテ(QP IV)のデザインは成功だった。それまでのクアトロポルテがメルセデス・ベンツSクラスのような高級路線を目指したのに対し、QP IVはスポーツセダンのシェアを独り占めしていたBMW M5に対抗するものだった。 ギブリIIのプラットフォームの拡張版をベースにしたQP IVは、最高出力290psの2.8L V6ツインターボを搭載し、後に最高出力340psの3.2L V8ツインターボも登場した。