久保谷健一、首位と1打差の2位発進 史上5人目「日本オープン」との2冠目指す/国内シニアゴルフ
日本シニアオープン第1日(12日、千葉・千葉CC川間C=6811ヤード、パー71)50歳以上のシニアゴルファー日本一を決める大会。レギュラーツアー7勝の久保谷健一(52)=フリー=が6バーディー、ボギーなしの65で回り、首位と1打差の2位で滑り出した。史上5人目となる「日本オープン」との2冠を目指す。打った後に体を回転させる独特のスイングで知られる崔虎星(チェ・ホソン、50)=韓国=が64で単独首位。68で回った兼本貴司(53)=グリーンバーズGC=ら2人が3位につけた。 いつ〝そのとき〟が来るかわからない。腰痛を抱える久保谷はコルセットを装着してのプレーで、18ホールを完走した。気温34度超の蒸し暑さにも負けず、ボギーなしの6バーディー。腰に手を当て汗をぬぐい、2位発進にも、ぼやいた。 「でかい腰痛は2年ぶりくらい。ここで来るかって感じだけど、しようがないし慣れっこ。『おかえり』って感じです」 腰痛は20代後半からあり、2014年には椎間板ヘルニアの手術も受けた。プロ30年目も〝爆弾〟を抱えながらの参戦だ。「バックスイングや歩いているときもチクっとなるのが怖いから、ガチッと固めている。もう一回ガクッと来たら、もう立てなくなる」。まともなスイングもできないが、グリーン上でリズムを作った。 前半の3番(パー3)で6メートルのバーディーパットを沈め、流れを作った。「貯金できたなって感じで。途中からティーショットもフェアウエーに行きだして、ショットも乗り出した」。深いラフが待つメジャーセッティングで、この日ただ一人のボギーなしだった。 12年「日本オープン」で優勝。シニアとの〝両オープン制覇〟となれば青木功、中嶋常幸、谷口徹、手嶋多一に続く5人目の偉業だ。「そんなこと言ったってね。腰痛じゃなくたって、そんなにいいゴルフはできない。腰痛で良かったと思える感じでやってみたい」。ぼやきは止まらないが、歴史的な〝そのとき〟も可能性は十分だ。(阿部慎) ■久保谷 健一(くぼや・けんいち)
1972(昭和47)年3月11日生まれ、52歳。神奈川県出身。練習場を経営する父の影響で10歳からゴルフを始め、明大を経て95年にプロテスト合格。レギュラーツアーでは97年「フジサンケイクラシック」で初優勝など通算7勝。2003年は米ツアーに参戦。シニアツアー参戦3季目で、昨季賞金ランク56位。174センチ、70キロ。