河村たかし名古屋市長が「衆院選出馬」 名古屋城復元投げ出しに批判
パワハラ疑惑もそのまま
9月18日、最終報告を受け取った河村市長は報道陣の取材に対し「私はパワハラをやるということは全然ありえんこと」と否定する一方、事実解明のための第三者委員会を設置する方針を示した。 その舌の根も乾かぬうちの衆院選出馬表明。10月1日の記者会見では「130%ぐらいの出来だと思います」と減税など4期15年余りの成果を強調した河村市長。迷走する天守の木造復元について問われると「世界で初めてのことで、ようやってきたと思いますね」と自賛。「バリアフリーと言われる人もあるけど、熊野古道にエスカレーターつけろとか、法隆寺にエレベーターをつけろとか、なってっちゃうじゃないですか」と「河村節」を繰り返すだけだった。 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」に端を発し仲違いした愛知県の大村秀章知事のリコール運動には自身も「顔」となって深くかかわり、署名偽造事件では逮捕者も。河村市長が不払いを決めた芸術祭の負担金約3380万円をめぐり最高裁は今年3月、市の上告を棄却、敗訴が確定した。大村知事は10月1日の記者会見で河村市長の出馬表明を「無責任極まりない」と痛烈に批判した。
井澤宏明・ジャーナリスト