明治時代生き抜く旧福井藩士を紹介 福井市郷土歴博
廃藩置県後の明治を生き抜いた旧福井藩士を紹介するテーマ展「サムライ、新時代を生きる」が、福井県福井市立郷土歴史博物館の館蔵品ギャラリーで開かれている。旧藩士の子孫から寄贈を受けた新出品の資料を中心に6点が展示されている。10月14日まで。 目玉の一つである江口正己書簡は、昨年収蔵されたもの。旧藩士の江口は明治4(1871)年の廃藩置県後、現在の警察に当たる職に就き、西南戦争では政府軍の一員として戦った。書簡の内容は、9月1日、戦いで重傷を負った江口が福井にいる家族を心配した手紙。この日は西南戦争で劣勢になった西郷軍が再び鹿児島に突入したとされる日で、旧福井藩士が新時代をどう生きたかを表している。このほか、旧藩士が旧制小学校の正規教員(現在の教諭)として命じられた辞令など貴重な資料を見ることができる。 午前9時~午後7時(入館は午後6時半まで)。観覧料は220円。中学生以下、70歳以上、障害者と介助者は無料。会期中は休館日はない。