「ユニチカ」繊維事業から撤退へ 2019年から赤字続く 債権430億円の放棄に金融機関応じる意向 経営陣は原則退任へ
大阪に本社がある繊維メーカーの「ユニチカ」が繊維事業から撤退することを明らかにしました。 1889年「尼崎紡績」として創業し、日本の繊維産業を支えてきた「ユニチカ」。 しかし、中国メーカーなどとの競争激化で繊維事業は業績が悪化、2019年からは赤字が続いていたことから、撤退することを決めたということです。 ユニチカは三菱UFJ銀行やみずほ銀行など複数の金融機関に対して債権放棄を要請していて、各行は応じる方針だということです。額はおよそ430億円にのぼるということです。 今後は需要が伸びている食品包装や電子部品などのフィルム事業に注力するとしています。 また官民ファンドの「地域経済活性化支援機構」(REVIC)からの支援を受けて立て直しを行い、運営体制の強化として経営陣は原則、退任するということです。 ユニチカは「従業員の雇用維持を優先して繊維事業の譲渡を目指す。経営再建に向けてしっかりと取り組んでいく」としています。