「唯一無二」父の思い込め 24歳大の里が大関昇進、力強く口上
●「相撲協会の顔」に感慨 すさまじい勢いで番付を駆け上がり、相撲どころ石川から24歳の大器が看板力士の仲間入りを果たした。25日、大相撲の新大関大の里が誕生。茨城県阿見町の二所ノ関部屋で行われた昇進伝達式で力強く口上を述べ、会見では「唯一無二」の口上に父の思いを込めたことを明かした。 大関昇進正式決定の吉報は午前9時ごろに部屋に届いた。口上の文言は新潟・海洋高時代の恩師に相談した。 大の里に相撲を手ほどきした父中村知幸さん(48)から「唯一無二になってくれ」と言われ、父の思いを込めてこの言葉となったという。「他に類を見ない、このような人は現れないというくらいのお相撲さんになりたい」と語った。 家族も晴れ姿を見守った。孝行息子は「横綱、大関は相撲協会の顔。一日も早くなりたいという思いでやってきた」と感慨をにじませた。 稽古場の木札の地位は「大関」に。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が2022年6月に新設した広大な部屋には大勢の報道陣が集まり、部屋の周りにも多くの地域住民が駆け付けて祝賀ムードに包まれた。