《ブラジル》麻酔から覚め痛む部位に違和感=いぼ痔手術のはずが胆嚢摘出
サンパウロ州内陸部ビリグイ市のサンタカーザ病院で11日、いぼ痔治療のために入院していた72歳の男性が、手術で誤って胆嚢を摘出されるという医療事故が発生した。男性がこのミスに気付いたのは、約5時間の手術を終えて病室に戻された後で、痛みを感じる部位に違和感を感じた時だった。親族は病院側に説明を求めていると、13日付トリオ・アジェンシア・デ・ノチシアなどが報じた。 被害者のラザロ・ジュニオールさんの親族によると、病院側からの手術許可は、前日10日の朝に下ったという。同許可書には、彼が痔核切除術を受ける予定である旨も明確に記載されていた。 ラザロさんは手術当日午後に入院し、16時45分に外科センターに運ばれ、23時近くになって病室に戻された。 激痛とともに麻酔から覚め、腹部に包帯が巻かれていることに気づき、不審に思って看護師にそのことを尋ねた。すると、本来受けるはずの痔ではなく、胆嚢の手術が行われたことを知らされたのだという。 被害者の親族が入手した入院記録には、痔核切除術ではなく、腹部を切開して行う胆嚢摘出術が行われたことが記されていたといい、「手術依頼書は正しい指示がされているのに、なぜ間違えが発生したのか理解に苦しむ」と訴えた。 ミス発覚後、手術を担当した医師は姿を消し、経過観察のために一度もセザロさんのもとを訪れなかったという。 同院は市当局による調査が進められており、声明で「当院の経営陣は、国の憲法原則に則り、法と秩序の遵守を重視している。事実を確認するための調査手続きを開始し、適切な行政・法的措置を講じる予定であることをお知らせする」とし、医療へのアクセスを必要とする患者を支援し、地域住民に対して真摯な姿勢と透明性を強化することを表明した。