「議論する価値もない」MLBが検討する“新ルール”に反発相次ぐ 元MLB捕手らが猛批判「野球が道化ショーになって終わり」
米球界で導入が囁かれる新ルールが波紋を呼んでいる。それはMLBのロブ・マンフレッドコミッショナーが「検討段階」としながら公表した「ゴールデンアットバット」というものだ。 【動画】MLB公式もクローズアップ! 大谷の妻・真美子さんのガッツポーズシーン 文字通り攻め手にとっては「黄金の打席」となり得る。同ルールは1試合に1度だけ、攻撃側が好きな選手を好きなタイミングで、打順に関係なく打席に立たせることができるというもの。マンフレッドコミッショナーは直近のオーナー会議でも「少し話題になったぐらい」と慎重を期する構えを見せているものの、競技の発展のために将来的に導入する可能性を示唆している。 もっとも、「野球」を根底から覆しかねないルールではある。攻撃側だけでなく、守備側も、配球などに影響が及ぶため、試合の運用方法も見直す必要が出てくる。ゆえに情報が明るみになるや球界関係者の間で“拒否反応”が広まった。 アメリカの名物コメンテーターであるマイク・フランセサ氏は自身のポッドキャスト番組で「導入されれば、私は野球を見なくなる」と断言。さらに「想像すらできない。野球の根本を変え、歴史も変わる。そして選手への評価も変わる。文字通りすべてを変えてしまう。真剣に議論する価値もない」と糾弾した。 「何もすることがなくて、ただいくつかの見出しが欲しかっただけなら良いが、彼らがそれを採用したら、野球はただの道化のショーになって終わりだ。マンフレッドがなぜ議論したのかも分からない。野球界はどうしてそんなことを真剣に考えることができるのか。普通は現実的な選択肢として考えることすらできないよ」 さらに元MLB戦士からも異論が上がった。かつてオールスターに2度選出された実績を持つ名捕手ジョナサン・ルクロイ氏は自身のXで「これは100%、カネのためだ。カネのな」と議題としたMLBの上層部を糾弾。「これは冗談だろ。野球をやったことがない奴らが作ったルールだ。オーナーは糾弾所有し、経営陣は管理し、コーチは指導し、選手はプレーするべきだ。ほっておけ」と皮肉っている。 早くも非難の嵐となっている新ルールだが、正式導入に向けた動きは加速していくのか。いずれにしても現場との話し合いを重ねたうえでの慎重な議論が必要となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]