道上と清家の長い対峙(たいじ)シーンは圧巻――「笑うマトリョーシカ」最終回直前Pコメント
――清家たちの地元を愛媛にしたことも、原作をリスペクトしてのことでしょうか。 「愛媛県、特に外泊(そとどまり)での撮影は映像化の条件でもありました。炎天下での撮影でしたが、早見先生も現場まで来てくださって、みんなでたくさん写真を撮りました(笑)。愛媛のフィルムコミッションの方が、蛇口からポンジュースが出る重いタンクをわざわざ石垣を登って運んできてくださったり、地元の方々がお昼にそうめんを作ってくれたり、景色も美しい場所でしたが、地元の方々の温かいご協力にも心が癒やされました。感謝です!」 ――そしていよいよ最終回。清家から道上への「僕のブレーンになって」という衝撃の発言で幕を閉じた前回に続く展開となりますが、見どころは? 「第10話のラストは、監督が『清家から道上への愛の告白のように撮りたい』と言っていたこだわりのシーンでした。そこからの最終回、道上がどんな見立てをして最後に“清家を操る者”とどう対峙(たいじ)していくかが見どころです。『ハヌッセンの正体とは?』ということと、清家のブレーンとなった道上が何を感じ、どんな筋道をたどってラストへと向かっていくのかに注目です。今までお互いを“疑似遠距離恋愛”的に見合ってきた2人の最終地点がどうなるのか、清家の本当の心があるのかどうか。本心があるとするなら、それを道上に見せるのかどうか。そして、そんな清家を櫻井さんがどう演じるのか。『僕を見ていてください』と言った清家の言葉の意味がラストで分かるので、その意味についても考えていただきたいです。“ハヌッセンの正体”については、亡くなった方も含め今まで出てきた登場人物にまだまだヒントがあるので、おさらいしておくと良いかも。また、秘書を辞めた鈴木が今後の人生をどうしていくのかも気にしていただきたいポイントです。最終回の脚本を読んだ水川さんにも『こういうことにしたんですね、いいね!』と言っていただけてよかったです。あえて言いますが、原作にもある、道上と清家の長い対峙シーンは圧巻です! 鳥肌が立ちます。そしてエピローグ、見る方によって受け止め方はさまざまかと思いますが、最後までぜひ一緒に見届けていただけたらと思います。余談ですが、最終回で清家がマトリョーシカを扱うシーンがあります。マトリョーシカって、実際に開けたり閉めたりする動作が意外と難しいのですが、それを櫻井さんがものすごい速さで美しく見事にさばいていく場面も個人的な見どころの一つです。こんなにうまくマトリョーシカを使える方はほかにいないんじゃないかと思います(笑)。ぜひ、お楽しみに!」