MF伊東純也が代表復帰「環境が整った」今年1月性加害疑惑報道でアジア杯途中離脱以来 森保監督「温かく見守っていただければ」
日本サッカー協会(JFA)は29日、千葉市内で会見を行い、26年W杯北中米大会アジア最終予選の中国戦(9月5日・埼玉スタジアム)とアウェーのバーレーン戦(同11日・リファー)に臨む日本代表27人を発表した。性加害疑惑の影響で代表を外れていたMF伊東純也(31=スタッド・ランス)が、今年1月から開催されたアジア杯以来となる代表復帰を果たした。 8大会連続のW杯出場を目指し、最終予選に臨む森保ジャパンに頼れる男が帰ってきた。アジア杯以来の代表復帰となった伊東。森保監督は「日本のために思い切ってプレーしてくれると思う。温かく見守っていただければ」と話した。 伊東はアジア杯の開催中に女性2人に対する性加害疑惑が報じられ、代表を離脱。女性2人は伊東を準強制性交致傷などの疑いで刑事告訴。伊東側も2人を虚偽告訴の疑いで刑事告訴していた。 所属クラブでは試合に出場も、以降は代表に招集されず。森保監督は「彼が落ち着いてプレーでき、彼の大切にしている人たちやチームが落ち着いて過ごせるようになったら」と説明していた。 だが、9日には大阪地検が書類送検されていた双方ともに嫌疑不十分での不起訴処分を決定。山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)は「起訴、不起訴ということが理由ではない」とした上で、「現場、協会全体としてさまざまな準備を進めてきた。しっかりと今回、環境が整ったということ」と説明した。 伊東を守るために招集を見送ってきた森保監督は、招集理由の1つに今夏のスタッド・ランスのジャパンツアーを挙げ「サポーター、国民のみなさんは温かく彼を見守ってくれる環境があるということを、スタッド・ランスの活動を見て私自身も判断をした」とした。 伊東の復帰は、指揮官が「非常に厳しい戦いになる」とする最終予選に向けても大きな力となる。22年カタール大会の最終予選では初戦でオマーンに敗れるなど、序盤を1勝2敗と苦戦。「最初の入りのところで、チーム全体のイメージを共有できなかったというところは反省」と振り返った。 世界の頂を目指す中で、アジアで隙を見せることはできない。「もっともっと詰めていかなければいけないという経験を持って、今回の最終予選に挑みたい」と森保監督。万難を排し、強き日本の姿を初戦から示していく。