三菱UFJ、三井住友、みずほ…「大増配」を発表の「3メガバンク株」、たったの5年前に投資していたら「配当利回り」は今いくら?
驚異の「じぶん配当利回り」
それでは、「じぶん配当利回り」を計算してみましょう。私の言う「じぶん配当利回り」=今期の配当予想÷投資時の株価(簿価)×100、ということです。その驚異的な結果に、増配株の魅力を感じられることでしょう。 ・三菱UFJフィナンシャル・グループ 今期の配当予想60円÷2019年10月終値569.8円×100=じぶん配当利回り10.53% ・三井住友フィナンシャルグループ 今期の配当予想120円÷2019年10月終値1293.3円×100=じぶん配当利回り9.28% ・みずほフィナンシャルグループ 今期の配当予想130円÷2019年10月終値1688.0円×100=じぶん配当利回り7.70% これはたったの5年間での結果ですので、驚異的な数字です! 増配株の魅力がわかりますね。いったん投資して、5年間保有しただけで、じぶん配当利回りが7.70~10.53%にもなった訳ですから。
今後の見通し
最後に、今後の見通しを記述します。 繰り返しになりますが、ゼロ金利~マイナス金利下でも利益を出せる体質に生まれ変わったメガバンクグループにとって、「金利のある世界」は旨味があると思われます。加えて、トランプ関連銘柄としても期待が持てます。ゆえに、業績成長、株価上昇、配当成長が見通せるのではないでしょうか。 続いて、各社の株主還元方針を確認してみます。 ・三菱UFJフィナンシャル・グループ 「配当:配当性向を40%程度とし、利益成長を通じた1株当たり配当金の安定的・持続的な増加を基本方針とする。自己株式取得:資本効率の向上に資する株主還元策として、業績・資本の状況、成長投資の機会および株価を含めた市場環境を考慮し、機動的に実施」とあります。 ・三井住友フィナンシャルグループ 「株主還元は、配当を基本に、機動的な自己株取得も実施してまいります。配当は、累進的配当方針および配当性向40%を維持し、ボトムライン収益の成長を通じて増配を実現してまいります」とあります。 ・みずほフィナンシャルグループ 「株主還元方針につきましては、『累進的な配当を基本とし、自己株式取得は機動的に実施する』としております。配当は、安定的な収益基盤の着実な成長に基づき、配当性向40%を目安に決定」とあります。 3社とも増配を意識した記述をしており、三井住友フィナンシャルグループとみずほフィナンシャルグループは「累進配当」について言及しています。また、配当性向40%は共通の基準となっています。株主還元方針からも、当面の増配が期待できそうです。やはり、じぶん配当利回りの益々の成長に希望が持てます。
銀行株の注意点
とはいえ、銀行株は景気敏感といわれ、景気が良いと株価が上昇し、景気が悪いと下落する傾向にあるため、超長期にわたる持続的な株価上昇が期待できるものではないと私は思います。以前の長年の株価低迷がそれを物語っています。その意識はどこかに置いておくべきでしょう。 ◆免責事項 この記事では株式投資についてご紹介しましたが、あらゆる意思決定、最終判断はご自身の責任において行われますようお願い致します。ご自身の資産運用等において、損害が発生した場合、編集部ならびに筆者は一切責任を負いません。ご了承ください。
桶井 道((おけい どん)・投資家・物書き)