三菱UFJ、三井住友、みずほ…「大増配」を発表の「3メガバンク株」、たったの5年前に投資していたら「配当利回り」は今いくら?
配当、業績、株価の推移は…
◆配当と増配率の推移、予想配当利回り(2024年11月15日現在) 次に、配当推移に目を移します。 ※()内は増配率 ・三菱UFJフィナンシャル・グループ 2021年3月期 25円 2022年3月期 28円(12.00%) 2023年3月期 32円(14.29%) 2024年3月期 41円(28.13%) 2025年3月期(予想) 60円(46.34%) 予想配当利回り:3.29% ・三井住友フィナンシャルグループ 2021年3月期 63.33円 2022年3月期 70円(10.53%) 2023年3月期 80円(14.29%) 2024年3月期 90円(12.5%) 2025年3月期(予想) 120円(33.33%) 予想配当利回り:3.30% ・みずほフィナンシャルグループ 2021年3月期 75円 2022年3月期 80円(6.67%) 2023年3月期 85円(6.25%) 2024年3月期 105円(23.53%) 2025年3月期(予想) 130円(23.81%) 予想配当利回り:3.45% これまで3社とも増配しており、特に今期の大増配には文句なし、予想配当利回りも良好です。 ◆業績推移 高配当利回りや連続増配は、業績成長の支えがないと持続できません。タコ足配当(配当原資となる十分な利益がないにもかかわらず過分な配当を出すこと)など、無理な配当をしていないか、当期純利益および配当性向の推移を確認しておきましょう。 ※単位:当期純利益 百万円 ・三菱UFJフィナンシャル・グループ 決算期 当期純利益 / 配当性向 2020年3月期 528,151 / 61.0% 2021年3月期 777,018 / 41.3% 2022年3月期 1,130,840 / 31.7% 2023年3月期 1,116,496 / 35.3% 2024年3月期 1,490,781 / 32.9% ・三井住友フィナンシャルグループ 決算期 当期純利益 / 配当性向 2020年3月期 703,883 / 37.0% 2021年3月期 512,812 / 50.8% 2022年3月期 706,631 / 40.7% 2023年3月期 805,842 / 40.4% 2024年3月期 962,946 / 37.1% ・みずほフィナンシャルグループ 決算期 当期純利益 / 配当性向 2020年3月期 448,568 / 42.4% 2021年3月期 471,020 / 40.3% 2022年3月期 530,479 / 38.2% 2023年3月期 555,527 / 38.7% 2024年3月期 678,993 / 39.1% 3社とも増益基調であり、配当性向も正常です。したがいまして、無理な配当をしていないことがわかりました。 ◆株価推移 高配当利回りであっても、株価が下落していては話になりません。配当金で儲けた気分になっても、実は含み損を抱えていたのでは意味がないのです。株価推移も確認しておきましょう。 5年間遡って各年10月の終値を一覧にします。 ※株式分割を反映した株価です。 ・三菱UFJフィナンシャル・グループ 2019年10月 569.8円 2020年10月 410.2円 2021年10月 622.5円 2022年10月 699.5円 2023年10月 1257.0円 2024年10月 1628.5円 ・三井住友フィナンシャルグループ 2019年10月 1293.3円 2020年10月 960.3円 2021年10月 1240.3円 2022年10月 1391.0円 2023年10月 2406.7円 2024年10月 3273.0円 ・みずほフィナンシャルグループ 2019年10月 1688.0円 2020年10月 1281.5円 2021年10月 1505.0円 2022年10月 1606.0円 2023年10月 2545.5円 2024年10月 3212.0円 株価は2020年にコロナショックで下落したものの、その後は見事に成長しています。特にこの2年間はよく伸びています。増配でインカムゲインを、株価上昇で含み益を、まさしく「二度美味しい」投資になりました。増配株投資の理想形ともいえるでしょう。