英FCA、暗号資産企業の登録申請で約9割が承認基準を満たさなかったと発表
英国の金融規制当局は、同国のマネーロンダリング規則に基づいてライセンスを申請した暗号資産企業の87%が直近の会計年度中に承認されなかったと述べた。 金融行為規制機構(FCA)は年次報告書の中で、3月31日までの12か月間に受け取った35件の申請のうち、承認されたのはわずか4件だったと述べた。登録できた企業の中には、バイナンス(Binance)と決済で提携しており、ペイパル(PayPal)の英国部門であるBNXAや、野村グループの暗号資産カストディアンであるKomainuが名を連ねる。残りの企業は、ライセンス承認を拒否されたか、評価に必要となる主要部分が不足しているために断られている。 FCAは、「暗号資産ライセンス登録の87%以上が不認可、取り下げ、または拒否された」と述べた。「私たちは、期待を伝え、良い慣行と悪い慣行に関するガイダンスを発行することで、認可を申請する企業を支援している。そうすることにより、企業は何が必要かを理解するうえで役立つ。現在、44の暗号資産企業がマネーロンダリングに関する登録を受けている。」 FCAは2020年から暗号資産業界を監督し、マネーロンダリング防止規則に基づいて企業を登録している。同規制当局は、企業が国内で実際に事業を運営することに対して認可を与えることができる法律の成立を待っている。7月に選出された新しい労働党政権は、暗号資産に関する計画を一時的に停止する措置を行ったため、さらに待つ必要があるかもしれない。 2020年1月以降、FCAは暗号資産企業から359件の申請を受けており、登録されているのは44社のみだ。 昨年、CoinDeskは、FCAの完全な承認を受けられなかった企業の中には、長時間に及ぶ登録プロセス、フィードバックの不足、そして一部が言うには規制当局による不公平な扱い、によって困難を強いられたと述べる企業もあると報じた。待機時間が長いため、一部の企業は同国を離れて他国での登録を求めた結果、4月から英国の顧客に対してサービスを提供している。 |翻訳・編集:T.Minamoto|画像:FCA|原文:UK Regulator Says 87% of Crypto Registration Applications Failed to Meet Standards for Approval
CoinDesk Japan 編集部