アメリカで「日本」を再発見。大谷翔平選手の偉業、ドラマや音楽が話題に
2:エミー賞受賞!真田広之さん
今年、米メディアで取り上げられた日本の映像作品といえば、アカデミー賞で日本から初めて視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』、そして二度目の長編アニメ映画賞受賞となった宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』があります。 ただ、最近は映画館に足を運んで観ることが前提の映画よりも、配信でいつでも気軽に最新作が観られるドラマのほうが話題性は高い傾向に。そんななか、エミー賞受賞という快挙を成し遂げたのが、時代劇ドラマの『SHOGUN 将軍』です。 主演の真田広之さんは、個人的にも思い入れのある俳優さん。じつは子ども時代、映画『里見八犬伝』のビデオを観てハマった、人生初の「推し」俳優なんです。もちろん、庶民の私とはフィールドも境遇も才能もまったく違うわけですが、同じく約20年間、アメリカにいると思うと不思議な気分になります。 ドラマ『高校教師』のような現代劇の真田さんも魅力的とはいえ、八犬伝時代から、真田さんのカッコよさが際立つのは時代劇ではないでしょうか。真田さん自身もほのめかしている通り、これまで日本人としては「ちょっとガッカリ」なハリウッド出演作は少なくなかったのですが、真田さんを陰ながら見守ってきた一ファンとして、また戦国時代劇ファンとして、本当に誇らしい気持ちになりました。
3:ライブハウスでアメリカ人が懐メロで盛り上がる
新型コロナのパンデミック宣言前、「竹内まりやの曲が好きでよく聴いている」と話すアメリカ人の若者に出会い、感動を覚えたものでした。そこから「シティポップ」という言葉をあちこちで目にするようになったものの、正直、日常生活でその流行を肌で感じる機会がなかったのも事実です。 それがこの9月、今年の春から日本で暮らし始めたというシティポップブームの立役者のひとり、Night Tempo(ナイト・テンポ)さんのUSAワンマンツアーという、ドンピシャなイベントが近所であったので参加してみました。シアトル公演は初とのこと。 日本に帰れるのは1、2年に一度という生活を送る私は、フィットネスジムでエクササイズをしながらイヤホンで聴く日本の曲に癒やしを求めています。たまに懐かしい90年代の曲などを聴くと郷愁はつのるばかりです。音楽アプリのリストにNight Tempoさんの名前もあがってきますので、もともとリスナーの一人ではありました。 当日、会場となった学生街の中のライブハウスは、前座のバンド演奏も終わり、いよいよNight Tempoさん登場となる頃には、ほぼ現地の若者で埋まっていました。アメリカ人が日本の曲のアレンジに興奮し、クラブさながらに踊りまくっている状況です。 世代的に聴いたことがないような70~80年代の曲がほとんどのなか、よく知っているWink、森高千里さんの曲がかかると思わず顔がほころんでしまいます。Night Tempoさんアレンジの有名曲である杏里さん、泰葉さんなどの曲も流れていました。まさか、吉幾三さんの曲でアメリカ人が踊る光景を見る日がやって来ようとは! 今度はどんなジャンルの「日本」がアメリカを席巻するのでしょうか。来る2025年にも期待が高まる今日この頃です。
Noriko