ラグビー【関東大学対抗戦】明大が開幕4連勝。立教大の健闘も光る。
■関東大学対抗戦Aグループ・10月12日@太田市運動公園陸上競技場 【明大 57-15 立教大】 10月12日、太田市運動公園陸上競技場で関東大学対抗戦がおこなわれ、明大が立教大を57-15でくだし、開幕4連勝を飾った。一方の立教大は4連敗ながらも攻守に奮闘。今後の戦いに希望を抱かせる内容となった。 先手を奪ったのは立教大。前半7分にSO中優人のPGで3点を先制した直後、センタースクラムを起点に左のオープンスペースへと展開する。FB大畑咲太からWTB村上有志へとつなぎ大外を攻略してトライ。ルーキーの爽快なランで8-0とリードを広げた。 有利を予想された明大だが、アタックにいつもの迫力を欠く。前節の帝京大戦の大敗をきっかけに修正を図ってきた相手ディフェンスをなかなか崩せない。キックを重視した戦略も思ったようには機能せず、小さなミスが重なり、ペナルティも増える悪循環に陥った。 しかし個々の能力で勝る明大は、ここから本領を発揮。14分、左サイドでボールを受けたWTB海老澤琥珀が中央に切り込んで1本を返すと(7-8)、27分には敵陣ゴール前の中央で、CTB平翔太のタイミングのいいパスに走り込んだCTB秋濱悠太がゴールエリアに侵入。14-8と逆転に成功する。 その3分後には自陣のラックでLO田島貫太郎が、相手の隙を突いて約60メートルを独走。最後は再び海老澤が左隅にボールを置いて、スコアを19-8に伸ばした。 このまま明大がペースを握ると思われたが、立教大も気を吐く。ディフェンスで圧力をかけ、相手を守勢に回らせる。勢いに乗って迎えた40分、敵陣22メートル内のラインアウトから中央を攻略。SH川畑俊介の的確な球出しも光り、FL石川洋志郎のトライに結びつけた(19-15)。 明大はロスタイムにラインアウトモールで加点し、26-15とすぐさま11点のリードに戻したものの、流れを完全に取り戻すには至らない。前半終了直前には長時間のハドルを組み、「ディシプリンとハードワークの徹底」(NO8木戸大士郎主将)を確認した。 これが功を奏したのか、明大の後半のプレー精度が高まる。アタックも前半以上に機能し、3分にSO伊藤龍之介、12分には後半開始から投入されたFB竹之下仁吾のトライでスコアを38-15に広げる。 一方の立教大は徐々に疲労の色が見え始め、大きなゲインを許す場面が増えていく。20分前後に2本、明治陣内のゴール前でラインアウトモールのチャンスをつかむも生かせず。この逸機が最後まで響いた。 明大はその後3本のトライを重ね、後半は無失点。苦しみながらも、57-15で粘る立教大を振り切った。 敗れたものの健闘を見せた立教大のHO三村真嶺ゲームキャプテンは、「点差は開いたが、前半は通用する部分もあった」と手応えをつかんだ様子。福田明久総監督は、「ここからの3試合が本当の勝負。ランニングチェンジで頑張りたい」と、創部100周年での大学選手権出場を見すえた。 苦戦を強いられた明大の神鳥裕之監督は、「立教大の激しいプレーに思いを感じた。後半、相手を0点を抑えられて、80分を通しての修正力を多少なりとも感じられたのは収穫」とコメント。キャプテンの木戸は、「本当は前半の内に修正したかった」と、ペースをつかみきれなかった最初の40分を悔やんだ。 両チームとも今季の対抗戦は残り3試合。明大は筑波大(11月3日)、帝京大(11月17日)、早大(12月1日)と上位陣を相手に優勝争いに挑む。立教大は悲願の選手権出場をかけて、日体大(10月27日)、慶大(11月10日)、青学大(12月1日)とのサバイバルマッチが待ち受けている。 <次戦日程> ・11月3日(日・祝)明大 vs 筑波大@秩父宮ラグビー場 ・10月27日(日)立教大 vs 日体大@宇都宮・栃木県総合第2陸上