プロ注目!「四季報」徹底分析で分かった「増益&増配」に期待「低PBRの日本株」10銘柄
自動車関連の「優良企業」
自動車向け製品では、コーティングの藤倉化成(4620)にも注目したい。自動車向けが主力事業だが、ほかにも建築用や住宅、電子機器向けなど。高機能、高付加価値の塗料や樹脂材料が他を圧倒する。財務内容も極めて優秀だ。 自動車向けコーティングが好調。「会社四季報 夏号」では2025年3月期は大幅増収増益予想。「会社四季報 春号」の2025年3月期の売上531億円、営業利益12.5億円予想から、売上570億円、営業利益19億円へと大幅増額となった。配当も16円配から18円配へと増配、予想配当利回りは3.53%。PBR 0.4倍。 株価はここ2ヵ月上昇を続け、460円台から600円目前まで急騰したものの現在550円前後で調整している。押し目買いのチャンスといえる局面だろうか。 自動車部品関連からもう1社、エイチワン(5989)を推したい。 自動車フレームを主製品として、9割近くがホンダ向け。北米は国内の自動車生産好調を受け、業績も増勢。2024年3月期こそ216億円の減損を出して営業赤字となったが、2025年からは営業黒字化。最終益も最高益を更新し、増配。 業績の回復を受け株価も急上昇、2022年は600円前後の動きだったが2023年になって右肩上がりとなり、今年は瞬間的に1000円台を付けた。それでも株価には割安感があり、PBR0.44倍、予想配当利回りも3%を超える。
大幅減益で株価が半値以下に
業績不振から急回復、しかしなお株価の回復が追い付いていない銘柄がOlympicグループ(8289)だ。食品スーパーや大型ホームセンターを首都圏中心に展開。買収や新規出店など積極姿勢で業績を伸ばす。 2024年2月期の売上909億円、営業利益1.9億円に対し、2025年2月期の業績予想は売上1040億円、営業利益は20億円。営業利益にいたっては10倍増だ。予想配当利回りは3.93%、PBRは0.45倍。 2020年には1000円をゆうに超えていた株価はその後下落を続け、現在半値以下の水準。これは2023年2月期、2024年2月期の大幅減益が影響している。株価は2025年の業績急回復をまだ折り込んでいない。仕込むにはいいタイミングだろう。 原油価格と円安を追い風に業績を伸ばしてきたINPEX(1605)。国内のほかオーストラリアや中東で原油・ガス開発を行なう。業績は順調で、株主還元として年内に上限4000万株、500億円の自己株買いを行なう。 業績も順調で、連続増配。配当利回りも3.18%、PBRは0.66。株価は春先まで上昇し続け、4月15日に2628円に高値をつけたあと調整に転じている。2300円台の株価はまだ割安といえる水準で、魅力がある。