携帯電話の赤外線通信はなぜ姿を消した? Bluetoothと赤外線の違いとは
iPhoneには搭載されなかった「赤外線」
スマホの普及によって赤外線通信が下火になったのは、「国内シェアが大きいiPhoneに赤外線通信が搭載されなかったこと」に大きな要因があります。代わりに、iPhoneにはBluetooth機能が搭載されました。Bluetoothは、赤外線通信と比べて通信距離が長く、障害物があっても通信が途切れにくいという利点があります。また、Bluetoothは多対多の通信が可能であり、複数のデバイス間でデータのやり取りができます。 ■スマホにおけるAirDropやQRコードの普及の影響も アプリの機能やQRコードを介したデータ交換が一般的になったことも、赤外線通信の必要性を低下させる要因でした。これらの要因が重なり、赤外線通信は徐々に使われなくなっていきました。ただし、一部のスマートフォンでは、家電製品のリモコンとして利用するために赤外線機能が復活しています。
今でも「スマホのリモコン化」で使用される赤外線
実はスマートホームでの利用を念頭に置いたスマホでは、家電のリモコンとしてスマホを使うことを前提に、赤外線機能を復活させているケースが見られます。もっとも「スマートホーム」は国内ではまだまだ普及度が低く、アジアで言えば中国などの国で普及が進んでいる状態です。そして中国製のスマートフォンの一部では赤外線通信が復活しているケースも見られます。 今後、日本でもスマートホーム化が進んだ場合、国産スマホの一部や安価なAndroid端末で赤外線の復活を目にする機会が増えてくるかもしれません。
オトナライフ