【ジャパンC】レーティング最上位ゴリアットの適性は? 海外から参戦の大物3頭をジャッジ
【TPC秋山響の海外競馬解析】今年のGⅠジャパンCには海外から3頭が参戦。レーティング125で日本馬を含めても今年のメンバーにおける最上位に評価されているのが、フランスのゴリアット(セン4=父アドラーフルーク、F・グラファール厩舎)だ。 圧巻だったのは今年7月のGⅠキングジョージ(芝11ハロン211ヤード)。ハイペースを中団で追走、ただ1頭持ったままで直線に向くと、最後は流す余裕を見せながら、のちの凱旋門賞馬ブルーストッキングに2馬身1/4差をつける完勝だった。スピードの持続力に秀でたタイプで、今回はトップスピードの高さも問われる日本のレースにいきなり対応できるかどうかがポイントだ。 英ダービーを含むGⅠ6勝のディープインパクト産駒として注目を集めるアイルランドのオーギュストロダン(牡4、A・オブライエン厩舎)は今年のキングジョージで5着に終わったが、これは速い流れを先行したことに加え、陣営が「公式発表のGood to Firm(良馬場)よりも悪かった」と語った馬場状態も影響したか。日本の良馬場であれば逆転の目もありそうだ。 もう一頭、ドイツのファンタスティックムーン(牡4=父シーザムーン、S・シュタインベルク厩舎)は大外一気で昨年のGⅠ独ダービーと今年のGⅠバーデン大賞を制覇(ともに芝2400メートル)。特にGⅠ3勝馬ドバイオナーに完勝したバーデン大賞で見せた末脚(最後の600メートルは11秒4→11秒0→11秒6)は目を引くものがあった。 今回は9着に凡走したGⅠ凱旋門賞からの出走だが、これは不得手の道悪でのもので(陣営は出走取り消しを模索したが約900万円の罰金が科せられることから出走に踏み切った)、度外視も可能だ。ゴリアットとオーギュストロダンの陰に隠れ人気を落とし過ぎの感があり、不気味だ。
東スポ競馬編集部