純烈マネージャーが語る、紅白歌合戦〝連続出場〟舞台裏 大事なのは「いつもの純烈」が必ずそこにいること
ダチョウ倶楽部との共通点「頑張り禁止」
――2022年は、紅白の出演を最後に小田井涼平さんが純烈を卒業した年でもあります。 江畑:酒井さんが純烈のリーダーでお父さんなら、小田井さんはお母さんのような存在でした。最年長だったし、性格も優しいので自然とそういう役回りになったんだと思います。僕が純烈の担当になった時も、「えばっちゃん、ご飯食べに行こう」といち早く気遣ってくれたのは小田井さんでした。ただ、小田井さんらしいなと思ったのは、最後の紅白の楽屋でも、普段と変わらず隅っこに陣取ってプラモデルを作ってるんですよ(笑)。 もちろん小田井さんにも思うところがあったんでしょうけど、いつも通りを心がけてくれていたんだと思います。マネージャーとしては、「お疲れ様でした」「ありがとうございました」っていう感謝の気持ちでいっぱいでした。 そもそも純烈って、ライブ前に「頑張るぞ!」とかって円陣を組んだりしないんですよ。「頑張り禁止」「常に60%くらいを出し続けなさい」っていうのが酒井さんの教えといいますか、純烈のルールなので。だから、小田井さんも最後までいつも通りだったんじゃないかなと思っています。 常に全力でやろうとすると120点取れる日もあれば、体調を崩すなどして30点ぐらいしか取れない日も出てくる。だから、ムラが出ないように「いつも通り、ある程度のことをやってくれたらいい」「俺たちは持ちつ持たれつだ」というのが、酒井さんの考え方なんです。メンバーもスタッフもそれが身についているから、どんな時も普段通りを心がけて臨んでいます。いつも現状維持ってけっこう難しいですよ。 ――ダチョウ倶楽部のみなさんも、昔から「現状維持」で活動していくとおっしゃっているので、酒井さんと通じるところがあるのかもしれないですね。 江畑:なるほど! 純烈って健康センターや市民会館、野外ステージ、ホテルでのディナーショーとか、いろんなステージに出るんですけど、どこでも同じように臨むんです。悪い言い方をすれば「全部同じスタンス」ですけど、ポジティブに言えば「どこでも同じ純烈が観られる」ってことなのかなと思っています。それが純烈の強みであり、ダチョウ倶楽部さんと近いのかもしれませんね。 お客さんがどの会場で観たとしても、「いつもの純烈が必ずそこにいる」。メンバーもスタッフもお客さんの笑顔を見るのが一番楽しみだから、マネージャーとしてそんな純烈を維持するための役割を担えるように心がけています。 純烈って本当に仲が良いんですよ。こんなこと言ったらメンバーは嫌がるかもしれないんですけど、4人全員がお互いの性格とかキャラクターを理解している。「こういうトコ嫌だけど、こういうふうにすれば嫌なトコ消える」とか「良いところはここにあるから、別にそこはそこでいいよね」みたいにお互いを尊重していて、信頼関係をすごく感じます。 僕に対してもいつも対等に接してくれますし、馴れ合いの仲良しではなく、信頼感から来る仲良しという感じでしょうか。グループとして続けてこられた秘訣は、そこにあるような気がします。