小池都知事定例会見10月21日(全文1)東京環境サポーター債発行検討など
東京都の小池百合子知事が21日午後2時から定例会見を行った。 東京五輪のボート会場見直し問題では、15日に小池知事が宮城・長沼を訪問、18日にはIOCのバッハ会長と会談している。報道では小池知事は月内に判断を示すとされている。豊洲市場問題では、先週末に盛り土問題の専門家会議が初会合を開き、地下空間の大気から国指針の最大7倍にあたる水銀が検出されたことが公表された。 【中継録画】五輪ボート会場見直しは? 小池都知事が会見
福島県フラッグツアー訪問について
小池:こんにちは。 司会:これより知事の定例記者会見を始めます。知事、冒頭お願いします。 小池:はい。まずいくつかご報告がございます。お時間頂戴させていただきたいと思います。まずオリンピック・パラリンピック絡みでありますけれども、来月の2日。もう11月になるんですね。被災地、福島県をフラッグツアーで訪問いたします。復興への道のりの途上にあります福島の実情を都知事として直接見てまいりたいと思います。そしてまたその復興を、より効果的に後押しをするということで、県内も視察をいたしまして、そして県庁では知事と会談をする予定といたしております。視察先につきましては、浜通りを中心に訪問いたします。できるだけ時間を取ってゆっくり現場を見て、またお話もお聞きしてまいりたいと思います。 それからフラッグツアーの全国展開の皮切りといたしまして、ちょうど県庁内で開催されますイベントがございます。そこでオリンピックとパラリンピック、それぞれの旗をお披露目するということで福島の皆さま方に元気をお届けしたいと、このように思います。日程等につきましては、担当のほうに、担当はオリパラ準備局でございます。お聞きいただければと存じます。
東京環境サポーター債という債券を発行について
2つ目が環境に関してでございますけれども、東京環境サポーター債という債券を発行したいと、このように考えております。都としてグリーンボンドの発行に向けた検討を進めているところですけれども、そこに至るまでのトライアルとして行うものでございまして、東京環境サポーター債と名付けました。これは個人向けの都債。国債ならぬ都債でございまして、そして通貨はオーストラリア、豪ドルになります。それから発行額は日本円で100億円相当。期間は5年間。そして発行は12月とさせていただきます。 これによって個人の方々等、お買いいただいて、その全額を都が実施しております環境に効果のあるさまざまな事業に、そのお金を生かしていこうというものでございます。そして、この中身ですけれども、再生可能エネルギーの導入であるとか、省エネ化の観点から都有施設の改修、そして改築によります照明のLED化。ここもそうですけれども、LED化、太陽光発電設備の設置などにこの資金を充当いたしまして、そのほかには都市の緑化、気候変動の影響への適応の観点から設定いたしました事業に、その資金を充当していくというものでございます。 それによっての効果なんですけれども、都立の図書館、それから学校では照明の消費電力が、このLED化によって約4割程度削減できることになりますし、一般家庭が使用されます電力量の80軒分に相当する再生可能エネルギーが導入する。少ないじゃないかと言われればそうなんですが、しかしこれ全てトライアルとしての発行でございます。 グリーンボンドというのは、これは前にもお話ししたかと思いますけれども、今、各都市などが発行するものでございます。債券でありまして、世界銀行が強力に押し進めている、金融と環境を一致させたもので、それぞれ世界中どんどんやっていて、国内、若干遅れているということから都知事としてこれに着目して、早速トライアルに持っていくようにいたしたところでございます。前も申し上げましたと思いますけど、パリ市がこういうことやっているのに、日本の機関投資家がパリ市にお金を、日本のお金を持っていって、パリの環境が良くなるっていうことですから、東京都でこれを行うことによって皆さんのお金がこの東京で生かされて、そのことによって東京の環境先進都市ということが実現に近づくということでございます。 そしてまた個人の皆さま方が、これに関与していただきますと、やはり自分も、この都の環境政策に関与しているんだということで、そこで共感が生まれてくるということにもなろうかと思いますので、そういうことも考えまして、ご購入いただいた方々には環境への貢献に対して私から感謝のメッセージを入れたカードを送付させていただくと。このようにさせていただきます。また中にはアイデアというか、準備といたしまして、抽選で都の行っている事業の現地の見学会にご参加、ご招待をするということなどでございます。一方で外貨建ての債券になっておりまして為替リスクが生じることもございます。販売の窓口となります金融機関から十分にご説明を聞いた上で、ご購入をご検討いただきたいと思います。 ということで、都の、東京の、個人の、またいろんな方々のお金を活用することで環境を良くしていくという、まさに好循環に持っていくための1つのトライアル。そして来年度はしっかりとグリーンボンドという、世界銀行のグリーンボンドに当てはまるには、いろんな条件が必要になってきますし、お金をお預かりするわけですから、そのリターンなるものがどういうものなのか、しっかりしておかなければなりません。ということで、まさしくトライアルということでございますが、安心して、しかしながら東京都が行いますので、しっかりとしたもので進めていきたいと思っております。これについては財務局が担当することになっております。