【京都大賞典】プラスデータ全て持つドクタードリトル本命 宝塚記念勝ち馬ブローザホーンは無印
前走3勝クラス組が複勝率50.0%
2024年10月6日に京都競馬場で行われる第59回京都大賞典。過去には名ステイヤーが秋初戦として選択した伝統の一戦である。頭数が少なかった時期もあったが、近5年は14頭立て以上で行われている。 【毎日王冠2024 推奨馬】能力は断然No.1!複数の好データ持ちで圧勝だ SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) そんな京都大賞典にはどんな傾向があるのか。阪神開催も含めた過去10年の成績を基に検証していきたい。 ☆所属、性別、年齢 栗東所属馬116頭に対して、美浦所属馬は17頭と少なく、1、2、3着馬が1頭ずついるだけ。率は全て栗東所属馬が優勢だ。しかし、美浦所属馬の好走率がとりわけ低いかといえば、そうでもない。 続いて性別の成績をみていく。出走頭数は牡馬・セン馬が118頭に対して、牝馬16頭。勝率、連対率、複勝率の全てで牡馬が少し上回っている。 年齢は7頭の連対を出している4歳馬と5歳馬が優勢。勝率はほぼ変わらないが、連対率と複勝率で上回っている4歳馬が優勢とみる。 ☆前走クラスと主な前走レース 伝統のGⅡ戦も頑張っているのは前走3勝クラス組。サンプルが6頭と少ないがうち3頭が馬券に絡んで、複勝率50.0%をマークしている。他ではやはり前走GⅠ組。11頭の連対馬を出しており、複勝率は40.0%を超えている。 結果が出ている前走レースは宝塚記念。27頭が出走して、半分近くの13頭が3着以内。高確率で馬券に絡んでいる。前走天皇賞(春)は12頭が出走して馬券に絡んだのが3頭。宝塚記念組の方が優勢だ。 今年3頭が該当する前走目黒記念組は勝ち馬なしで、2着1回、3着1回だけと少し分が悪い。 ☆その他 その他のデータでまず取り上げるのは、前走人気。前走3番人気以内だった馬は32頭で6勝、2着4回。連対率は31.3%で優秀だ。続いて前走着順に注目する。前走10着以下だった馬は38頭で連対馬は1頭しか出ていない。あとは前走馬体重458kg以下に該当する馬から連対馬は出ていない。
プラスデータ3つのドクタードリトル本命
京都大賞典のデータをまとめてみよう。 【好走率アップ】 A「4歳馬」 B「前走3勝クラスかGⅠ(特に宝塚記念)」 C「前走3番人気以内」 【好走率ダウン】 D「前走10着以下」 【連対馬なし】 E「前走馬体重458kg以下」 登録馬が11頭と思ったより少なく、今回マイナスデータは2つだけ。これに該当せず、プラスデータすべてに該当したのがドクタードリトル(ABC)だ。2022年の勝ち馬ヴェラアズールと同じ「前走3勝クラスを1番人気で1着」。登録馬のなかでプラスデータ3つを持つのはこの馬だけということもあり、◎を打つ。 同じく3勝クラスを勝ってきたケイアイサンデラは、連対馬が出ていないE「前走馬体重458kg以下」に該当。こちらはノーマークとする。 今回、前走で宝塚記念を勝ち1番人気の可能性が最も高いブローザホーンはプラスデータ2つを持つが、E「前走馬体重458kg以下」に該当する。 前走馬体重458kg以下に関しては、1986年までさかのぼっても勝ったのは2頭だけ。さらに言えば前走馬体重448kg以下から勝ち馬は出ていなかった。ブローザホーンは前走428kg。今回はノーマークとする。 相手選びだが、プラスデータを2つ持つのはサトノグランツ(AC)とスマートファントム(AB)の2頭。スマートファントムのB「前走GⅠ」は宝塚記念より少し好走率が落ちる天皇賞(春)だが、サトノグランツのC「前走3番人気以内」は連対率が30%を超えている優秀なデータだ。というわけで◯サトノグランツ、▲スマートファントムとする。 押さえは、ここ4年で4頭の連対馬を出している宝塚記念組から。ディープボンド(7歳)、プラダリア(5歳)はともにマイナスデータなし。どちらを上に取るかだが、5歳の連対率18.9%に対して、7歳以上の連対率は8.3%と大きな差がある。よって△プラダリア、×ディープボンドの順とする。 ◎ドクタードリトル ◯サトノグランツ ▲スマートファントム △プラダリア ×ディープボンド 《ライタープロフィール》 門田 光生(かどた みつお) 競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。 地方競馬の関係者も、JRAの大レースには興味津々なようで、月曜の朝に取材に行くと、「昨日のあれ、強かったな」など、GⅠの話題がよく出ます。当然、「馬券は取ったか?」と聞かれるのですが、なかなかいい返事が返せないんですよね。せめて園田では馬券が取れるよう、いい情報をお願いします。
門田光生