最終ラインで存在感を見せる藤枝・ウエンデル（左）

　Ｊ２で１１位の藤枝ＭＹＦＣは５日、ホームで８位のいわきを迎え撃つ。レギュラーを務めてきた３バックのうち、ＤＦ山原康太郎と中川創の２人が出場停止という緊急事態。このピンチに、ブラジル人ＤＦウエンデル（２４）が５月１９日の山口戦以来、１８試合ぶりとなる先発へ意欲を見せた。 　１９０センチ、８７キロの巨体は存在感抜群だ。２日に焼津市内で行われた公開練習では、ミニゲームで１８１センチ、８０キロのモヨと激しくマッチアップ。ガツガツと肉弾戦を繰り広げ、「コンディションは１００％。いい準備をしてきた。やれる自信はある」と胸を張った。 　５月後半から途中出場が続いているが、先月２２日の清水戦では左サイドで攻撃の起点になり、浅倉の終盤のゴールを呼び込んだ。フィジカルの強いいわきに対し、「そういう相手は好き。自分の潜在能力を発揮できる。空中戦でも負けない」。須藤大輔監督（４７）も「新しい選手のギラついたプレーを見たい」と、普段は控えに回っているメンバーの奮起に期待した。 　残り５試合。プレーオフ圏の６位との勝ち点差は７だが、千葉や岡山といった上位との直接対決が残っておりチャンスは十分。Ｊ１昇格への道をホームから切り開く。 （里見　祐司） 　　〇…開幕からレギュラーを務めてきた、ＤＦ川島将（３２）も８試合ぶりの先発を見据えた。約１か月前に左足を痛めて戦列を離れたが、２週間前に完全合流して「全力で準備をしてきました」。いわきには４月にアウェーで０―３で敗れた。相手が得意とする高速カウンターにやられており、２日の練習では攻守の切り替えの意識を全員で徹底。「体を張ってつぶします」とリベンジを誓った。