東海大相模が初出場でベスト8進出 野球部に負けない! 国立まであと1勝
第103回全国高校サッカー選手権大会3回戦(2日、とどろきスタジアムほか)8試合が行われ、8強が出そろった。初出場の東海大相模(神奈川)は東北学院(宮城)に3-0で快勝。後半31分にFW辻将輝(3年)がダメ押しの3点目を決めた。前回大会4強の堀越(東京A)はFW三鴨奏太(2年)が得点ランクトップに立つ1試合4得点で松山北(愛媛)に6-1と完勝。明秀学園日立(茨城)は帝京(東京B)にPK勝ちし、流通経大柏(千葉)は大津(熊本)との強豪対決に2―1で勝った。準々決勝は4日に行われる。 初出場の東海大相模がまずは最初の目標を達成だ。2-0の後半31分、FW辻は右クロスを遠いサイドで胸トラップ。ボールの落ち際を右足で捉えネットに突き刺した。 「選手権という憧れの舞台で、クロスからの得点という練習の成果が出せた」 昨年夏の高校総体は16強で敗退。選手権でその壁を突き破った。 「小粒ながらピリッとやりたい」と有馬信二監督はいう。この日の先発11人の平均身長は173・3センチ。180センチ超えは3人と大柄な選手は少ない。練習では細かいパス回しなどに時間を割き、ボランチから両サイドに散らして最後はクロスで仕留める展開力を磨いてきていた。 高い技術を持つ選手がそろうが、昨年からは体作りにも注力。筋力トレーニングに取り組み始めたのに加え、血液検査で足りない栄養素を可視化した。鉄分不足で脚がつりやすかったという主将のMF長井隆之介(3年)は「連戦の中でも耐えられるぐらいまで成長できた」と実感。食事やサプリメントで補い、最後まで走り切る粘り強さを身につけた。 〝ライバル〟の野球部は昨年夏の甲子園で8強で敗退。「野球部の活躍はとても刺激になった。自分たちはベスト4に入って国立で試合をできるように頑張りたい」と辻。次に目指すは野球部超え、そして全国の頂点だ。(山下幸志朗)