フィリップ証券、STO取り扱いに向け「第一種金融商品取引業」を変更登録
フィリップ証券がSTO取り扱いへ
フィリップ証券が、STO(セキュリティトークンオファリング)を取り扱うための「第一種金融商品取引業」の変更登録が完了したことを6月26日発表した。登録完了は6月20日付けとのこと。 フィリップ証券は、シンガポール拠点のフィリップキャピタル(PhillipCapital)グループの日本法人。同社は2022年2月に、米国の大手デジタル証券会社セキュリタイズ(Securitize)の日本法人セキュリタイズジャパンと協業し、一般投資家向けのSTO商品開発に着手し始めたことを発表していた。 そして今回、「第一種金融商品取引業」の登録が完了したことにより同社はSTO取り扱いが可能になった。 またフィリップ証券が取り扱うSTO商品については、セキュリタイズジャパンがST(セキュリティトークン)の基盤システム「Securitizeプラットフォーム」のサービスをフィリップ証券へ提供し、管理を行うとのことだ。 セキュリタイズジャパン提供の「Securitizeプラットフォーム」は、社債、合同運用指定金銭信託受益権、不動産、株式、ファンド持分等、様々な資産/権利のST化の実績をグローバルを含め持っている。 また日本においても自己募集型STO、銀行販売型STO、証券会社販売型STO等、様々な販売スキームに対応した実績もあるという。 そして「Securitizeプラットフォーム」ではSTを発行する先のブロックチェーンとして、プライベートチェーンであるクオーラム(Quorum)やパブリックチェーンであるイーサリアム(Ethereum)、ポリゴン(Polygon)、アバランチ(Avalanche)等から案件ごとに選択が可能だという。 なおフィリップ証券のSTO第一号案件で採用するブロックチェーンは、クーラムになる予定だとセキュリタイズジャパンは伝えている。 その他同社STO第一号案件については、詳細が決定され次第、改めて通知するとのことだ。 フィリップ証券は「STの技術を生かし、国内のみならず、フィリップキャピタルグループの拠点があるシンガポール、更にはアジア、中東各国などにあるネットワークを存分に生かし、グローバル社会におけるダイナミックで画期的な金融商品を生み出していきたいと考えております」と述べている。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)