〔東京外為〕ドル、155円台後半=米金利上昇で水準切り上げ(14日午後5時)
14日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引で米長期金利が上昇したことに支援され、1ドル=155円台後半に水準を切り上げている。一時は約4カ月ぶりに156円台に乗せたが、その後は伸び悩む展開だった。午後5時現在、155円83~84銭と前日(午後5時、155円10~11銭)比73銭のドル高・円安。 ドル円は早朝、前日の海外市場で買われた流れから155円40銭台で取引された。午前9時以降、米長期金利の上昇や日経平均株価の反発などを背景に買いが優勢となり、昼前後には156円付近に上昇。午後に入ってから一時156円10銭台まで上値を伸ばした。終盤は買い一服となり、やや水準を下げた。 前日の米国時間の序盤は、10月の米CPIが市場予想と一致し、FRBによる12月の利下げ観測が高まり、米長期金利が急低下。ドル円はいったん154円30銭台に下落した。中盤以降は長期金利の反転上昇を受けて155円60銭台に上昇。終盤は、戻り売りに押され、155円40銭前後に下げた。 東京時間は、朝方に米下院で共和党が過半数を制したとの報道で「トリプルレッドによってトランプ政権は保護主義的な政策を追求。インフレ圧力が強まる、との懸念から米長期金利が上昇したことがドル円を押し上げた」(為替ブローカー)という。このほか、「政府要因からの円安けん制発言がなかったこともドル円の買いを誘った」(大手邦銀)と指摘される。ただ、「やや上昇ピッチが速いため、目先は水準調整になる」(同)との声も聞かれる。 ユーロも終盤、対円は伸び悩み。対ドルは下げ渋り。午後5時現在、1ユーロ=164円42~45銭(前日午後5時、164円45~47銭)、対ドルでは1.0551~0551ドル(同1.0602~0602ドル)。