変貌を遂げる2017年のFI界。メルセデスAMG王国を倒すのはどこ?
レッドブルに次いで、17年のF1を盛り上げそうなのが、マクラーレン・ホンダだ。理由はFIA(国際自動車連盟)が17年のレギュレーションを変更するにあたって採用した案を作ったと言われているのが、マクラーレンのものだったからである。もしこれが本当であれば、マクラーレンの17年型マシン開発はライバルよりも一歩も二歩も先を歩んでいることとなる。 またホンダは17年に向けて、パワーユニット(PU)をかなり大胆に変更すると見られている。それはホンダの長谷川祐介総責任者のこんな言葉からもうかがえる。 「すでに17年のエンジンはベンチで相当回っているが、問題もかなり出ている。そのPUで17年に優勝できればいいが、まずは表彰台に絡みたい。これは現実的な目標というより、狙わなければならないポジション」 そのマクラーレンからフルシーズンエントリーするストフェル・バンドールンも注目だ。バンドールンは15年のGP2チャンピオンで、16年は日本のスーパーフォーミュラに参戦。ホンダのあるレース関係者は「フィードバックとセットアップ能力は素晴らしい。あんなドライバーは、アイルトン・セナ以来だ」とF1でも十分やっていけると太鼓判を押していたという。 王者が引退して新しいシーズンを迎えた年は、最近では93年と94年がある。93年はアラン・プロストが復活しチャンピオンを獲得。94年はセナ亡き後、ミハエル・シューマッハとデーモン・ヒルの2人がタイトル争いを演じた。果たして、17年はどうなるのか。もうすぐ、新しい時代の扉が開く。 (文責・尾張正博/モータージャーナリスト)