大企業の「内部留保」511兆円に課税すべき三つの理由――企業の合理性が「社会全体の非効率」を生み出す
ちなみに、これと本質的に同じ考え方を、日本でもかつて経済学者の都留重人が「フローの社会化」という概念によって、提唱したことがある。都留は1935年にハーバード大学を卒業、40年に博士号を取得、42年に日米交換船で帰国するまで同大学講師を務めていたから、アメリカ滞在時にタグウェルの思想にふれていたかもしれない。 ※本記事は、諸富徹『私たちはなぜ税金を納めるのか 租税の経済思想史』(新潮選書)を再構成して作成したものです。
デイリー新潮編集部
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