気がつけば“教育虐待”に? 「塾やめたい」と泣いて嫌がった娘を追い詰めた、母の言動
2023年、首都圏での私立・国立中学校の受験者総数は推定52600人となり、過去最多となったそうです。受験率は「17.86%」で、およそ5人~6人に1人が受験をしています。 (首都圏模試センター:https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry003881.php) 発達障害で集中力の続かない息子が偏差値50台から麻布中学に合格した勉強法 現在、小5の娘も小学3年生の2月(塾の新学年が始まるので、新小4と言います)に入塾して受験勉強を始めました。 異変が起こったのは小学4年生の6月。今思えば、「教育虐待」をしてしまっていた私が、当時の行いを反省し、振り返りたいと思います。
教育虐待につながるNGワード1「何回言ったらわかるの」
成績のアップダウンに関しては一切咎めませんでしたが、テスト結果を踏まえて「問題文の求めるところに線を引こう」「計算ドリルをやる時はタイムを計測して」などいくつかのルールを作っていました。 それ自体は簡単なもの。だからこそできなかった時に「昨日もそれでケアレスミスしてたのに。こんな簡単なこともできないの? 何回言ったらわかるの?」とイライラした感情のまま、注意をしていました。 娘が泣き出したのはこれが原因です。「ママが悲しむから、もう勉強したくない。」 そもそも小3の冬に入塾し、テストで偏差値が出て厳しい競争社会に放り込まれ、クラス昇降に感情を振り回され、「こんなに頑張っているのに、報われない。勉強しても辛いだけ」という状況だったんだと思います。 さらに私が追い討ちをかけるようなことを言い、娘としては「自分なりに一生懸命やっているのに、やればやるほど怒られる」「簡単なルールも守れない私なんて、受験は乗り越えられない」そういう気持ちだったそうです。 大人にとっては簡単なルールでも、親主導でルール化したものを、子どもが習慣化するのはとても難しいと今ではわかります。 我が家で今うまく回っているのは、テスト結果の振り返りをして、「次回気をつける点を親子で一緒に仮説を立てる」こと。 テストは苦手単元を洗い出すと共に、学習サイクルや学習スタイルの確立をするためのものと考え、「今回はこの復習方法で上手く行ったね!」「今回の復習は演習量が足りなかったかもね!」「スピードが課題だね。どうしたらいいかな?」などと会話しています。 対話を通して子どもの中に「惜しかったから、もっとここを頑張らないと!」という、受験勉強を自分ごととして捉える意識が芽生えつつあると思います。