井上尚弥を狙うアフマダリエフ、圧巻の3回KO勝利 「最強は最強の相手と戦うべきだ。レッツゴー、イノウエ!」強烈アピール
ボクシングWBAスーパーバンタム級暫定王座決定戦が14日、モナコ・モンテカルロで行われ、世界4団体統一同級王者・井上尚弥(31)=大橋=との対戦を熱望する同級1位ムロジョン・アフマダリエフ(30)=ウズベキスタン=が同級8位リカルド・エスピノサ(27)=メキシコ=に3回2分59秒TKOで勝利した。元WBA・IBF統一王者は序盤から被弾を恐れずパワーパンチを振るい、3回中盤に強烈な左ストレートでエスピノサをあおむけに倒すダウンを奪う。再開後はからくも立ち上がり足をふらつかせながら前へ出るエスピノサをフックと左ストレートで2度倒し圧勝した。 試合後は、勝利の喜びもそこそこに、井上に対してコメント。「自分はベルトを得て、指名権も持っている。ルールを守るべきだ。井上が戦わないなら、その理由を説明しなければならない。最強は最強の相手と戦うべきだ。自分は準備ができている。アメリカでも、日本でも、モナコでもどこでもいい。いつでもいい。レッツゴー、イノウエ!」と、強烈にアピールした。 アフマダリエフをプロモートする英マッチルームのエディー・ハーン・プロモーターもリングに登場。「過去2度にわたってWBAから対戦を指令されたが、井上陣営が応じなかった。グッドマン(豪州、来年1月24日に対戦)との試合後には王座を返上するか、戦うか選ばなければならない。また避けるなら井上をパウンド・フォー・パウンド(全階級最強ランク)1位と呼ぶのはやめるべきだ。この階級で唯一、井上と争うことができるのがアフマダリエフ。彼が経験したことがないのがウズベク・パワーだ。私は競えるだけでなく勝つことができると信じている」と、強烈なメッセージを送っていた。アフマダリエフはこれで13勝(10KO)1敗。エスピノサは30勝(25KO)5敗となった。 井上はグッドマン戦前からアフマダリエフ戦について「どのみちやるんで心配しないでください」とコメント。4団体すべてのベルトを保持しているため、指名試合の順番待ちが発生するという事情がある。また、大橋ジム大橋秀行会長はアフマダリエフについて「タパレス(前WBA・IBF統一王者、フィリピン)に負けているのがね」と、対戦相手として魅力的ではないと口にしていた。
中日スポーツ