【キャンパスと大学選び】「めっちゃ山の上にある」キャンパス、それでも…都心部の志願者を集める大学
「めっちゃ山の上にあった」
――APUを志望した理由を教えてください。 高校時代から韓国に興味があり、独学で韓国語を勉強していました。大学でも韓国に関連する勉強がしたくて、他大学の韓国語学科も検討したのですが、すでに韓国語能力試験で一番上の6級を取得していたので、入門から勉強し直すのは時間がもったいないかな、と思っていました。そこで、韓国語そのものではなく、韓国語を使って韓国の社会や学生が抱える問題について学べる大学を探した結果、たどり着いたのがAPUでした。 APUは学生の半数近くが国際学生(外国人留学生)で、韓国から来ている留学生もたくさんいます。コロナ禍だったこともあり、高校時代は同世代の韓国人と接する機会がなかったので、大学で韓国人の友達を作りたいという思いもありました。 ――APUのキャンパスは周辺に飲食店もほとんどなく、「陸の孤島」のような所にあります。田隅さんは神戸市出身ですが、不安はありませんでしたか。 不安しかありませんでした(笑)。高校3年の夏に両親とオープンキャンパスに来たら、めっちゃ山の上にあるし、周りには本当に何もない。通っていた高校は大阪駅から徒歩圏内で、当時はカフェ巡りが何よりの息抜きだったのですが、ここでは無理だろうなと思いましたね。それでもAPUを選んだのは、大学の雰囲気が良かったからです。オープンキャンパスで見た学生の様子は、想像以上に生き生きとしていて、いい印象を持ちました。
カフェで息抜き、不便さには慣れた
――実際に生活してみて、いかがですか。 入学してからの1年間、新入生の大半はキャンパス内にある「APハウス」という寮で生活します。APハウスでは寮生の半数を国際学生が占めているので、友達を作ったり他国の文化を知ったりするのにはいい環境です。大学が始まる前に寮に入居するので、入学式の時点ですでに友達ができていました。 それでも、気分転換や息抜きができる場所が近くにないことは、最初は想像以上にしんどかったですね。 入学したばかりのころは、休日もどこへ行けばいいのかわからず、ほとんど外出しませんでした。 遊びに来た親や高校時代の友達と近隣の観光スポットを何度か訪れるうちに、ようやく「別府って、こんないいところもあるんだ」と思えるようになりました。別府という場所の良さに気づいたことも、学生生活が楽しくなった理由の一つです。 ――カフェ巡りはできなくても、十分息抜きはできそうですね。 今もカフェ好きは変わっていません。ただ、高校時代はインスタグラムで見たお店やSNSで話題のお店に行きたいと思っていましたが、今はそんな「映え」にはこだわらず、カフェでリラックスできる時間そのものを楽しめるようになりました。最近のお気に入りは別府公園の横のスタバ。公園の緑やお花を見ながら過ごすコーヒータイムに、癒やされています。