約338億光年かなたの銀河「JADES-GS-z14-0」を発見 観測史上最も遠い銀河
■初期宇宙の銀河の探索はまだまだこれから
JADES-GS-z14-0の大きさと酸素の存在は、いずれも従来の推定よりも恒星の誕生や銀河の進化が早かったことを示しています。また、非常によく似た銀河であるJADES-GS-z14-1が見つかったことを考えると、宇宙誕生から約3億年後の宇宙には従来の推定の10倍以上もの銀河があったと推測されます。これらはいずれも、従来の理論モデルやシミュレーションでは全く説明がつきません。 ウェッブ宇宙望遠鏡はこれから10年かけて様々な観測を行う予定です。特に、初期宇宙の観測に関しては他の望遠鏡が何年もかけて行ってきた観測をわずか数時間で終わらせるほどの性能を誇ります。ウェッブ宇宙望遠鏡は今後数年かけてJADES-GS-z14-0のような天体を多数観測し、初期宇宙の見方を完全に書き換えるでしょう。そして、 “観測史上最も遠い銀河” の座は今後何度も更新される可能性が高いでしょう。 Source Stefano Carniani, et al. “A shining cosmic dawn: spectroscopic confirmation of two luminous galaxies at z~14”. (arXiv) Thaddeus Cesari. “NASA’s James Webb Space Telescope Finds Most Distant Known Galaxy”. (NASA) “Journey to Cosmic Dawn: James Webb Space Telescope Finds Oldest Galaxy Ever”. (James Webb Space Telescope Discoveries Tracker)
彩恵りり / sorae編集部