上沢直之がソフトバンク入団も先発入りは「狭き門」 日本ハム戦では「ブーイングの重圧も」
ソフトバンクが12月18日、レッドソックス傘下3Aを自由契約になった上沢直之の獲得を発表した。古巣の日本ハムも獲得レースに参戦していたが、ソフトバンクが条件面で上回ったとみられる。ソフトバンクとの契約内容は「4年総額8億円」とも「4年総額10億円」とも報じられている。 【写真】この選手も?「有原式FA」になる可能性が懸念される選手はこちら 「出来高を厚めにしている可能性もあるので推定年俸を判断するのは難しいですが、マネーゲームになるとソフトバンクに他球団は太刀打ちできない。ソフトバンクは石川柊太がFA権を行使してロッテに移籍したので、即戦力の先発投手が欲しかった。上沢は日本ハムで通算70勝をマークした実績があるので期待は大きい」(スポーツ紙デスク) 上沢は日本ハムに12年在籍したが、昨年オフ、まだ国内FA権も取得しない状況でポスティングシステムを使って米国に渡り、わずか1年後にソフトバンクに移籍した。選手寿命が限られている中で、好条件を提示した球団に移籍することは決してルール違反ではない。ただ、米国での活躍を願って送り出した日本ハムファンにすれば、割り切れない思いがあるだろう。 ■日ハムから2年で主力選手3人がソフトバンクへ 今年14勝をあげて最多勝のタイトルを獲った有原航平も、日本ハムで6年プレーし、まだFA権を取得する前にポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦。レンジャーズで2年プレーした後、昨年1月、古巣の日本ハムではなくソフトバンク入団を決めた。国内FA権を保有しない選手が短い海外球団の在籍を経てNPBの他球団と契約する、そんなルールの抜け穴を突くような移籍は、「有原式FA」と揶揄された。そして、上沢も同じ方式でソフトバンク入りした。 日本ハムに11年在籍した近藤健介も22年オフにソフトバンクにFA移籍し、昨年、今年と打撃タイトルを獲得している。日本ハムからは2年間で3人の主力選手が同じリーグのソフトバンクに流出する事態になっており、球団としても心穏やかではないだろう。