「漏れてるよ」経血が…代表ユニホームの“上下白”なぜ?ユニホームから見るパリオリンピック
日テレNEWS NNN
スポーツ用品メーカーのミズノが手がけた卓球などのユニホームには盗撮から選手を守るテクノロジーが。一方、サッカーなどで採用された“上下白”のユニホームには懸念を抱くアスリートも。パリオリンピックのユニホームについて、取材した松坂くるみディレクターと庭野めぐみ解説委員が深掘りトークします。 *Podcastできく*【代表ユニホーム】サッカーは上下白 卓球は盗撮から守る新素材「当事者の声をきくのが重要」|TalkGender
■盗撮から選手を守るユニホーム…赤外線機能付きカメラでも透けにくく
news every. 松坂くるみディレクター 「6月に公開されたユニホーム、バレーボールや卓球、アーチェリーなどで今回のオリンピックに採用されたもので、赤外線による盗撮から選手を守るユニホームだということなんです」 報道局ジェンダー班 庭野めぐみ解説委員 「ただの盗撮じゃなくて赤外線というのはちょっと衝撃だったんですけど、どういうことなんですか?」 松坂ディレクター 「赤外線機能付きのカメラというのは、大手の家電量販店の方によりますと『かなりニッチな商品だ』と。通常は店舗にはなく、ネットでのみ販売しているもので、一番の本来の目的というのは防犯カメラに赤外線機能を搭載することで、夜間に不審者などが映りやす くなることです。あと、かなりまれな用途ですけれども、夜行性の動物を撮影したいとか、そういう時に使うものだということです」 庭野解説委員 「赤外線で撮られている選手の側は気づけるものなんですかね?」 松坂ディレクター 「家電量販店の方によりますと、撮影されているモードが通常モードか赤外線モードかというのは撮られている人からは分からないようなんです。ミズノの開発担当の方は、開発の段階で男性のアスリートからも盗撮に悩んでいる声があったということで、男女問わずこのユニホーム着用してほしいと言っていました」
庭野解説委員 「盗撮を取り締まる動きはどうなっているんでしょうか?」 松坂ディレクター 「2023年に『撮影罪』が施行され、『ひそかに性的な部位または下着を撮影する』ことを盗撮として処罰の対象に。つまり裸や下着が対象で、ユニホームは対象になっていないのです」 庭野解説委員 「ユニホームを着ている状態での盗撮を取り締まる動きもあるんですよね?」 松坂ディレクター 「 2024年3月、福岡県議会で『県・性暴力根絶条例』の改正案が可決されました。改正された条例では、スポーツ施設や公共交通機関で、性的な意図で同意を得ずにアスリートや児童生徒などの姿や体の一部を撮影することを、服を着ているかどうかにかかわらず『性暴力』と定めています」 庭野解説委員 「ミズノが開発した盗撮から選手を守るユニホームというのはどういう仕組みなんでしょうか?」 松坂ディレクター 「特殊な鉱物を生地に練り込むことで、生地が赤外線を通さずに吸収してくれて、その熱で汗を乾かすことで、機能性と盗撮防止を両立させたユニホームなんだそうです」 「すでに公式サイトで一般の方向けにこの生地を使ったユニホームが発売されていますけれども、今後ミズノはラインナップを増やしたいとしています。具体的には、例えばスポーツブラや水着の裏地などに使うことで、いろんな場面で使えるようにしていきたいと話していました」