「漏れてるよ」経血が…代表ユニホームの“上下白”なぜ?ユニホームから見るパリオリンピック
■よかれと思って“女性らしい”ユニホームも…
庭野解説委員 「なるほどと思ったことはもう1点ありまして、下山田さんは女性のパートナーがいることを公表している方なんですね。そういうLGBTQ当事者の選手からは、女子のユニホームが“かわいい”みたいなふうになることに抵抗があるという声がすごくあるそうなんです」 松坂ディレクター 「実際に“かわいい”ユニホームだった事例もあるんですか?」 庭野解説委員 「あるスポーツチームでピンクっぽい色のユニホームだったことがあって、それを見た時に『え…この色…』と思ったけれど、せっかく作ってもらったユニホームなのでそうも言えないということがあったそうです。チームの全員が女性の自認じゃないかもしれないということを指導者やユニホームを作る側の人には念頭に置いて欲しいというふうに下山田さんは言っていました」 松坂ディレクター 「女性の自認だったとしても、『女性なんだからピンク好きでしょう』みたいなのは違和感があります。ちょっと決めつけですよね」 庭野解説委員 「確かにそうですね。女性の骨格に合わせてちょっとボトムスが短いとか、肩幅が狭いとか、いわゆる“女性らしい体のライン”が出ることをよしとしてメーカーは作っているんだけれども、ラインが出ることがむしろ嫌な場合もあるわけで」 松坂ディレクター 「ビーチバレーでは今回、エジプトの選手が露出をしないような格好で出ていました。露出して空気抵抗を減らすとかいう話もたまに聞くんですけど、『本当にそのスポーツで勝つために必要だから、そのユニホームになっているのか?』というのは、もう一度考える機会があってもいいのかなと思います」 「そもそもユニホームを作る際に選手の声って反映されるんですかね?」 庭野解説委員 「それもチームによるんですって。指導者がわりと意識が高ければ、中学校とか高校ぐらいのユースのチームでも、選手の声を反映する場合もあるし、全く聞かずに良かれと思った大人たちあるいはデザイナーさんが作るということもあって」 松坂ディレクター 「若い頃から自分の意見が大人に聞いてもらえる体験ってすごく大事だと思っていて、女性男性にかかわらず、当事者の声を聞くというのはやっぱり重要ですよね」
■Talk Gender~もっと話そう、ジェンダーのこと~
日テレ報道局ジェンダー班のメンバーが、ジェンダーに関するニュースを起点に記者やゲストとあれこれ話すPodcastプログラム。MCは、報道一筋35年以上、子育てや健康を専門とする庭野めぐみ解説委員と、カルチャーニュースやnews zeroを担当し、ゲイを公表して働く白川大介プロデューサー。 “話す”はインクルーシブな未来のきっかけ。あなたも輪に入りませんか? 番組ハッシュタグ:#talkgender